カーポートの耐用年数と寿命ってどのくらい?🤔【工事歴20年のプロが解説】

【更新日】2024.07.04.

カーポートの耐用年数について、あなたは心配していませんか?日々の使用に耐えられる、質の高いカーポートを求めている人にとって、この疑問は避けられないものです。

そこでこの記事では、国税庁が定める耐用年数と、現場のプロが考えるカーポートの寿命を解説します。読み進めることで、不安を解消し、より良い選択が可能になるでしょう。

最終的には、カーポートの正確な耐用年数をわかり、メンテナンスのタイミングやリフォームの必要性についても理解が深まります。この記事を通じて、ご自宅のカーポート管理が格段に向上することをお約束しますよ😊


執筆者ライターの外構専門家「菅間勇」
【この記事の執筆者】菅間 勇
埼玉県生まれで、外構エクステリア業界は20年以上(今も現役)。東京農業大学・大宮建設高等職業訓練校卒。高校からアルバイトで外構と庭の仕事をはじめる。子どもとチェスをこよなく愛す、3児の父親。【資格:2級建築士・2級建築施工管理技士】≫信頼できる情報発信に向けての取り組み

クローバーガーデン埼玉のロゴ

当社クローバーガーデンは、埼玉県で営業する「外構と庭工事の専門会社」です。年間60件ほどの工事を行い、今までたくさんのお客さまにご満足いただきました

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国税庁が定めたカーポートの耐用年数は?

【当社施工】カーポートにも耐用年数がある

耐用年数とは、国税局が定めた「その資産が耐えられる使用期間」のことです。

カーポートは「構造物 → 金属造のもの」にある「露天式立体駐車設備」に該当し、

耐用年数は15年


と示されています。

ただし耐用年数はあくまで目安なので、その年数が来たら「絶対リフォーム(作り直す)しなければならない」というわけではありません。

【参考ページ】≫価償却資産の耐用年数等に関する省令


外構エクステリアの耐用年数は?

カーポートは外構エクステリア工事のひとつです。

外構エクステリア工事に使われるアイテムの耐用年数は「8~35年の範囲」にあります。アイテムの例は「ブロック塀・フェンス・コンクリート敷き」などです。

ただしレンガ塀でも、腐食性を有する気体の影響を受けるもの=7年、その他は25年(一般住宅はこっち)、と使用場所によって耐用年数は異なります。



外構エクステリアの耐用年数の詳細はこちらです⏬

外構エクステリア工事の耐用年数は?🤔【現役プロが寿命を経験から予想!】


固定資産の減価償却とは?

カーポートは「固定資産」として扱われ、事業に利用するのであれば「減価償却」が適応されます。

減価償却とは、固定資産の耐用年数にしたがって、分割して費用を計上していくことです。

カーポートの耐用年数は15年で、工事費が100万円かかったとします。一度に100万円払うのは大変なので、15年かけて100万円を分割して経費算入していきます。

なお減価償却費の計算方法には「定額法」と「定率法」の2つがありますが、ここでは割愛します。


カーポートに固定資産税はかかるの?

かかりません!

その理由は、カーポートには壁がないため「家屋」として扱われないからです。

カーポートと似たものに「ガレージ」がありますが、こちらは「家屋」扱いで固定資産税はかかります。ちなみに家屋とは、「住宅、店舗、工場、倉庫その他の建物」と定義されています。


カーポートの耐用年数とプロが考える寿命

プロがカーポートの寿命を考える

カーポートのプロが考える寿命を紹介していきます。

寿命は「プロの経験に基づいた予想値」なので、あくまで参考としてください。雨・風・車の排気ガスなどの影響で、アイテムの寿命は大きく変化します。


カーポートの耐用年数と寿命


                                                                                                  
アイテム耐用年数寿命(参考値)
カーポート本体15年もっと長い
アルミ材(柱・梁・枠など)半永久
ボルト・ビス半永久
【屋根材】ポリカーボネートもっと長い
【屋根材】スチール折板半永久
【屋根材】波板塩化ビニルもっと短い
ゴムパッキン
コンクリート基礎47年妥当

ここからはちょっと深掘りして、個々のカーポートアイテムの寿命を考えてみます。


個々のカーポートアイテムと寿命

【画像左側=当社施工】おしゃれな縦連結カーポート

ここでのポイントは3つ
  • アルミ材(柱・梁・枠など)
  • ゴムパッキン
  • コンクリート基礎

アルミ材(柱・梁・枠など)

カーポート本体・柱・梁の画像

アルミ部材の寿命は「半永久的」です。

最近のアルミ材は質がとてもいいので、劣化することはほとんどありません。強風や積雪などの外的要因以外、アルミ部材が壊れることはないでしょう

これは「ボルトやビス」にも当てはまります。


ゴムパッキン

ゴムパッキンとは、屋根材がバタバタしないように、アルミサッシとの隙間に入れるものです。

ゴムの寿命自体は半永久的ですが、太陽光がモロに当たるゴムパッキンは時間とともに劣化します。車のワイパーに使うゴムを、イメージすれば分かりやすいでしょう。

ゴムパッキンの寿命は不明ですが、アルミサッシから外れてまた隙間に入れても落ちてしまうようであれば(小さくなっている)、交換時期だと考えられます


コンクリート基礎

カーポートの柱を埋め込む時に使うコンクリートは、耐用年数が47年です。

これは国税庁の資料「建物 → 鉄筋コンクリート造のもの → 住宅用」を参考にしました。

メーカーが定める施工方法に遵守していれば、寿命も47年で妥当でしょう。これは柱を埋め込む深さと、コンクリートの大きさを指示通り施工した場合です。


カーポートの屋根材と寿命

ここでのポイントは3つ
  • 【屋根材】ポリカーボネート
  • 【屋根材】スチール折板
  • 【屋根材】波板塩化ビニル

【屋根材】ポリカーボネート

まるでサングラスからのぞいているようですね!

ポリカーボネートとは、プラスチックの中でも最高の耐久性を持つ素材です。

一流メーカーの最新カーポートの屋根材は、ポリカーボネートが多く使われています。カーポートの耐用年数15年よりも、寿命はずっと長いでしょう

特徴として、太陽光線をほどよく透過させながら、紫外線をほぼ100%カット!耐衝撃性にもすぐれ、火災に対しても高い防火性(DW認定)があります。おしゃれなカーポートにも多く採用されています。



ボリカーボネート屋根の詳細はこちらです⏬

記事はありません。


【屋根材】スチール折板

カーポートのスチール折板の屋根材

スチール折板とは、耐食性に優れたガルバリウム鋼板で作られた素材です。

壊れたり劣化するイメージがまったくなく、寿命は半永久的と言えるでしょう。

特徴として、耐荷重性と遮熱性が高く、とくに積雪地に適しています。デザイン性が低いのがデメリットで、おしゃれというより無骨なイメージです。


【屋根材】波板塩化ビニル

カーポートの波板プラスチックの屋根材

波板塩化ビニルとは、プラスチック製の屋根材です。

寿命は10年程度でしょう。「カーポートが壊れた!」という問い合わせのほとんどが、この波板が割れる事例です。

昔からよく使われているもので、素人がDIYでも簡単に扱えます。応急処置的には十分です。また、カーポートの屋根材としてはもう使われていなく、今は上記のポリカーボネートが主流になっています。


カーポートが壊れるのはこんな時!

カーポートが壊れた画像4枚

悩む男性

耐用年数や寿命は当てにならないなら、どんな時にカーポートは壊れるの?


ここでのポイントは3つ
  • 強風や大雪で壊れるのが多い
  • 柱が曲がった事例
  • カーポートを長持ちせるには?

強風や大雪で壊れるのが多い

カーポートの破損は劣化ではなく、外的要因で壊れることがほとんどで、その多くが屋根材です。

台風や強風のときは、風にあおられて、屋根パネルが外れたり割れたりします。

また大雪の時は、屋根に積もった雪の重みで、屋根パネルが割れます。


柱が曲がった事例

私の実家にある「カーポートの柱が曲がった」事例を紹介します。

場所は埼玉県で、雪が何日か降り続いた日がありました。手の届く範囲の雪は取り除いてしたが、ある日の夜中に「ドン!」という大きな音がしました。「どこかの雪が落ちたんだろう」と思いそのまま寝て、翌朝外に出てみるとびっくり!

屋根から落ちた雪の塊がカーポートの屋根に落ち、その重みでカーポートの柱が曲がってしまいました。しかもカーポートの梁が車の屋根の乗っかり、車も少し凹んでしまいました。


ちなみにカーポートは片流れの2本柱で、サポート柱はなし。まさかこんなことになるとは、夢にも思いませんでした。


カーポートを長持ちせるには?

【当社施工】4本足のカーポート

風が通り抜けやすい場所や大雪が降る地域では、4本足のカーポートをおすすめします

なぜなら、風にカーポート本体があおられガタガタ揺れる心配がなく、雪の重みで本体が曲がる心配もないからです。

屋根材はポリカーボネートより、スチール折板のほうがずっと頑丈です(ただしおしゃれでない)。

また、オプションのサポート柱は絶対購入し、強風や大雪時はめんどくさがらずに設置しましょう。


カーポートが壊れる原因は劣化ではなく、外的要因(台風や大雪)がほとんどです。


【結論】プロが考える寿命はこれだ!

最新のカーポートの寿命は半永久的です。

私が外構工事の仕事を始めて20年以上経ちますが、今まで設置したお客さまから「カーポートが壊れたから、直して欲しい!」という連絡はひとつもありません。


カーポートは屋根材の劣化が目立ちますが、ポリカーボネートは耐久性に優れ紫外線による劣化も起こりません。昔の波板(プラスチック)はすぐに劣化します。

また、カーポートが壊れる原因の多くは、大雪や突風などを外的要因です。経年劣化のよる破損は、ほとんど発生しないと考えていいでしょう。


まとめ

記事のポイントをまとめます。

  • 国税庁の耐用年数とは?
  • 固定資産の減価償却とは?
  • 耐用年数とプロが考える寿命

以上の3つです。


この記事では、国税庁が定めたカーポートの耐用年数と、プロの経験に基づいた寿命を解説しました。いかがだったでしょうか?

このページで紹介した一覧表は以下です。

                                                                                                  
アイテム耐用年数寿命(参考値)
カーポート本体15年もっと長い
アルミ材(柱・梁・枠など)半永久
ボルト・ビス半永久
【屋根材】ポリカーボネートもっと長い
【屋根材】スチール折板半永久
【屋根材】波板塩化ビニルもっと短い
ゴムパッキン
コンクリート基礎47年妥当

耐用年数は固定資産の減価償却算出と、リフォーム時期の目安に使われます。「耐用年数が来たから、すぐにリフォームしなきゃ!」と考える必要はなく、あくまで使用期間の参考にしてください。

すぐ下の関連ページで「外構エクステリアの耐用年数・カーポート工事の無料見積もり・カーポートの選び方」を解説したページリンクを貼っておきます。

興味のある方はぜひご覧になってください😊


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以上、カーポートの耐用年数と寿命ってどのくらい?🤔【工事歴20年のプロが解説】…という話題でした。

更新:2024年07月04日|公開:2022年05月07日

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