隣の家との境界線トラブル7選😢【ブロック塀やフェンスの事例】
【更新日】2024.07.02.
近隣との境界問題は、想像以上に複雑で、だれもが抱える可能性のある不安の種です。その不安を抱えた人が、心配事に対処する前に、状況を正しく理解する必要があります。この記事では、そんな悩みを感じているあなたに向けて、具体的なトラブル例とその解決策を提示します。
どのようにして境界線のトラブルが発生し、何が原因で問題が拡大するのか?そしてそのとき、どのような対策をすればいいのか?専門家が実際に遭遇した事例をもとに、ブロック塀の設置ガイドラインやフェンスの適切な使用方法など、具体的にアドバイスするつもりです。
この記事を読み終えることで、読者は境界問題を未然に防ぐ方法や、万が一トラブルが発生した場合の対処法が学べます。安心して住むための準備ができるので、読み進めることで得られる解決策に満足できるでしょう😊
このページの内容
当社クローバーガーデンは、埼玉県で営業する「外構と庭工事の専門会社」です。年間60件ほどの工事を行い、今までたくさんのお客さまにご満足いただきました。
わたしたちは、施工とデザインにおいて高い専門知識と技術を持ち、お客さまの理想とする家づくりをお手伝いしています。家の外まわりならすべて工事でき、庭木の植栽や芝張りまで幅広く対応できる業者です。
【よくあるトラブル】境界線のトラブルは日常茶飯事!
おそらく外構工事の中でも、いちばん多くの問題が発生するのが境界線です。
越境という物理的な問題は、かんたんに対処できます。しかし隣人との感情的な問題に発展すると、すごく対応が難しくなります。
いちばん重要なことは、境界線や境界標の確認は業者まかせにしないこと。あなた自身の目で、しっかり確認しておくことが大事です。
【7選】隣の家との境界線トラブルとその対策 😢
ここからは、外構工事歴20年以上の現役プロが、今まで経験した境界トラブルを交えて解説していきます。
隣人がからんだ境界トラブルは、ものすごく厄介です...
やり直して済めばいいのですが、中には納得しない隣人もいます。業者が間違う可能性もあるので、境界線はあなた自身でしっかり確認しておいてください。
1.【境界杭がない】すぐに動くので図面(配置図)で確認
境界杭や境界標を100%信じてる人がいますが、これはものすごく危険です。
なぜならかんたんに動くので、信用できないからです。境界杭を入れている作業を見たことがありますが、「こんなんでOKなの?」とビックリしたことがありました。
入れた瞬間は正確ですが、ブロック工事のときは近くを掘るので、軽く固定された杭だとすぐにグラグラします。とくに土で埋めてらるだけの木杭は、まったく信用できません(何度も痛い目に遭っている...)。
対策は?
家を建てるときにもらう「図面(とくに配置図)」を確認しましょう!
新築で家を建てた人は、つい最近のことなので大丈夫です。問題はリフォーム工事のときで、図面が見つからないこともあります。
「どっかにしまったんだけど、どこだか忘れたなぁ...」という人が多いですが、家族総出で探してください!境界を確認しないで工事すると、あとでとんでもないことが起こる可能性があります。
もし隣人がからむ境界のリフォーム工事なら、隣人といっしょに図面を見ながら確認したほうが安心ですよ。
当社で今までいちばん大変だったトラブルは?
道路の拡張工事で、敷地全体をセットバックする外構工事でのトラブルです。
道路境界の化粧ブロック塀の工事でした。
境界杭がなかったので図面で確認して塀を仕上げたら、「越境している!」ということで全部壊してやり直しました。
その理由は、状況をよく知っているお客さまの父親がたまたま入院していて、その人に確認せず工事をしたからです。幸い当社の責任にはならず、全額お客さま負担でのやり直しでした(たぶん100万円近く)。
かなり大掛かりな工事でこちらも不慣れでしたが、「工事前に何か打つ手はなかったのか?」といまだに後悔しています。
この件は道路境界でしたので、大問題にはなりませんでした。しかし隣地境界だったら、隣人と大問題になっていたかもしれません...想像するだけで恐ろしいです...
よくあるブロック塀のトラブルを解説する前に、塀の積み方について紹介します。
基本中の基本なので、覚えておいても損はありませんよ。
【ちょっと小休止 ☕🍰】ブロック塀の積み方は3つある
境界線のブロック塀には、以下の積み方があります。
- 【内積み】あなたの敷地のみ
- 【芯積み】隣人と折半
- 【外積み】隣人の敷地のみ
最近の建売住宅はあらかじめトラブルを避けるため、芯積みをしない場合があります(すべてではない)。つまり境界塀は、どちらかの敷地のみに施工することが多いです。
外積みは隣人のものなので、あまりトラブルが発生することはありません。ただし、塀やフェンスにものを引っ掛けたりするのはやめましょう。
2.【ブロック塀がはみ出している】文句を言われたら壊す
これは完全にアウトなので、文句を言われたら壊してやり直すしかありません。
信用ならない境界杭を信じて、塀を積んだときに起こることです。塀は見えるのでわかりやすいですが、基礎コンクリートが越境している場合もあります。
基礎コンクリートは土で見えなくなるので、あまり文句は言われません。ただし口うるさい人だと、「越境してるじゃないか!すぐに壊せ!」とクレームする人もいるので注意が必要です。
対策は?
ブロックを積む前に、建築図面をしっかり確認しましょう。
できれば隣人が立ち会うことが理想で、両方の図面があれば、トラブルが発生する可能性はほぼ0になります。もし図面がなくなっていても隣人の図面があれば、わざわざ測量士を呼ぶ必要もありません。
当社で今までいちばん大変だったトラブルは?
園芸店の駐車場にある、境界塀でのトラブルです。
何十台も入る駐車場に接する、一戸建てとの境界ブロック塀の工事でした。
当社は園芸店から工事の依頼を受け、その戸建ての主人と話し合いをしてから、ブロックを積み始めました。図面が見つからなかったので、境界杭に従ったことがあとで問題になったトラブルです。
きれいに塀が完成したあと、その主人が「図面があった!」と確認したら、杭の位置が間違っていました...
わたしは「うわ〜やり直しか...」と覚悟して待機。その後、園芸店のオーナーと戸建の主人が話し合いをし、「このままでOK!」という結論になったのでした。
境界線はまっすぐじゃなく「くの字」に曲がっていて、越境の面積が小さいことから、戸建の主人が「図面が見つからなかったわたしの責任でもある」と話がつきました。
その戸建てはかなり大きな敷地で、どちらかというと裕福な人でした。もし敷地の狭い戸建てだったら、間違いなくやり直しだったでしょう。
3.【内積みブロック塀がギリギリ】問題ないけど少し控える
上のような施工例だと、トラブルはまず起きません。
ただし内積みする場合も、境界線ぴったりで施工するのはやめましょう。2~3cm控えて積んでおくと、あとで文句を言われても大丈夫!化粧ブロックは凸凹しているので、多めに控えた方がいいです。
また、よくあるトラブルに「隣人が塀やフェンスにものをかける」ことがあります(とくにメッシュフェンス)。もしそれが嫌なら、物が引っかからないフェンスをあらかじめ施工しましょう。
4.【ブロック塀の芯積み】折半なのでお金を払うか揉める
境界塀でトラブルが起きるのは、芯積み(真ん中で積む)した場合がほとんど。
とくに建売住宅を購入し、塀が壊れてリフォームする時は厄介です...隣人と話し合って、どうやって工事するかを決めます。
まとめると以下のようなケースが多いです。
- 「直す必要はない!」と言われる
- 「そっちで勝手にやれ!」と言われる
- 「工事費が高いから払えない!」と言われる
「どうしたらいいでしょうか?」とよく相談されますが、業者は介入できないのがルールです。中にはお互い気持ちよくお金を出し合って、トラブルなく工事が終わることもあります。
対策は?
最悪どうしようもなかったら、今ある芯積み塀の内側に「内積み(二重に積む)」して対処するしかありません(こういう工事は何度も経験済み)。
つまり、ブロック塀が2つ並ぶことになります。よその人が見たら「なんかあったのかしら?」と思われますが、まあ仕方がありません...
当社で今までいちばん大変だったトラブルは?
芯積みブロック塀の新築工事です。
建売住宅の境界工事で、めんどくさいことに境界塀が未工事でした。
すでに隣家は完成していて、当社のお客さまがあとから家を建てました。そこで「境界塀はどうするか?」という話になったのです。
当社のお客さまは当社に依頼され、折半工事なので隣人に半分の見積もりを提出しました。そしたら「なんか高いから、こっちで業者を探す」となりました。
そこでひと悶着ありましたが、結局当社で工事することになったのです。しかし「費用が高い!」ということで、当社のお客さまが50%以上負担することで、話し合いは終了。
あと味の悪い境界工事となりました...わたしは工事が終わればそれきりですが、その後ずっとその隣人と付き合うお客さまが気の毒でした...
5.【フェンスで日当たり悪くなった】設置場所に注意!
隙間のないフェンスを設置すると、日当たりが悪くなり日陰になります。
とくに最近流行っている「目隠しフェンス」は要注意で、風通しも悪くなりがちです。そして家の中に新鮮な空気が入りにくくなり、カビが生えたり臭くなる可能性もあるでしょう。夏は風が通らないので、より暑く感じるかもしれません。
隣家の1階には大きな影響がありますが、2階にはあまり影響はありません。
「日陰になった・風通しが悪くなった」と言われない対策
以下の対策が効果的です。
- 目隠しフェンスを使わない
- 背の高いフェンスを使わない
- 格子タイプやメッシュタイプを使う
クレームになりやすいフェンスは、背が高く隙間のない目隠しフェンスです。隣人が嫌がりそうな場所への設置は、やめた方がトラブルがなくなります。
それでも目隠しフェンスを設置したいなら、目の高さ部分だけ隙間が小さく、それ以外はオープンなフェンスがおすすめです。2段支柱にしても、日差しと風通しは確保できます。
目隠しフェンスの詳細はこちら ⏬
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6.【フェンスで圧迫感がある】背の高いフェンスは注意!
目隠しフェンスは高さがあるので、どうしても圧迫感が出てしまいます。
しかも敷地をぐるっと囲ってしまうと、閉塞感も出るのがデメリットです。圧迫感のある環境だと、どうしても暗い気持ちになってしまいます...
隣人に対しては、圧迫感があるとイライラさせてしまい、クレームを言われる可能性が高くなるでしょう。
「圧迫感・閉鎖感がある」と言われない対策
以下の対策が効果的です。
- 背の低いフェンスを使う
- 木目調のフェンスを使う
- すりガラス風フェンスを使う
背の低いフェンスなら、あまり圧迫感がありません。しかし、色が真っ黒だと閉鎖感があります。
そこで、明るい雰囲気でデザインされたフェンスを使うのがコツ!そうすれば、背が高くてもそれほど圧迫感は感じないでしょう。上画像のようなフェンスがおすすめで、おしゃれなので気持ちも晴れやかになります。
外構フェンスの詳細はこちら ⏬
【本物の施工例☆】外構フェンスおすすめ10種類🤩【現役プロが厳選しました!】
どうしても目隠しフェンスを使いたいなら、一部分だけにしましょう。
あなたが目隠ししたい場所は、隣人も気になっている場所です。やりすぎないようにすれば、隣人も心の中では喜んでいますよ(口には出さないが)。
7.【庭木が越境してしまった】簡単なのですぐに切ること!
せっかくの一戸建てで、庭木を植えないのはもったいないです。
しかし敷地が狭い住宅街だと、庭木の枝葉がいずれ越境してしまうかもしれません。植えたときは1~2mでも、環境がいいとすぐに大きくなってしまいます。
しかも落葉樹だと、秋の紅葉が終わると大量の落ち葉が発生します。道路に落ちた葉っぱは掃除できますが、隣地へ落ちた葉っぱの掃除はできません。
対策は?
越境したら、業者に頼んですぐに切ってもらいましょう!そして庭木は将来の大きさを見越して、境界から離して植えるのが大事です。
また、こまめに剪定・落ち葉掃除もし、隣人に迷惑がかからないよう管理しましょう。敷地が狭いなら、高木ではなく低木を選んで植えるのもコツです。
あるいは、1本も庭木を植えないのもあり!最近の若い人は庭木を植えないことも多く、全面コンクリートにする人だっています。
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まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 境界線で起こるトラブルがどんなものかわかる
- 境界ブロックやフェンスのトラブルがわかる
- 境界トラブルの対策がわかる
以上の3つです。
この記事では、お隣との境界線でよく起こるトラブルを紹介しました。いかがだったでしょうか?
前もって心構えができていれば、トラブルには冷静に対応できます。また、隣人からのクレームがないように、トラブルを起こさない工事をすることも大事です。
昔の嫌な思い出をほじくり返したので、このページを作るのはすごく大変でした...
多くの人がこのページを読み、トラブルが起きないようになることを願っています。
すぐ下の関連ページで「評判の良い外構業者の探し方・後悔しないためのヒント・オープン外構で失敗しないコツ」を解説したページリンクを貼っておきます。
興味のある方はぜひご覧になってください😊
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以上、隣の家との境界線トラブル7選😢【ブロック塀やフェンスの事例】…という話題でした。
更新:2024年07月02日|公開:2023年04月12日