オダマキの特徴と育て方【花壇や鉢植えのアクセントにおすすめの草花です】
【更新日】2024.07.03.【PR】
オダマキの悩みを抱える人たちが多いことを知っていますか?「この美しい花をどう育てればいいの?」という疑問を持つ人は少なくありません。この不安を感じるのは当然のことです。
しかし、心配ありません!この記事では、オダマキの特徴から育て方まで、あなたがオダマキを取り入れるための情報を詳しく解説。オダマキがどんな植物なのか、その魅力を存分に発揮するためのポイントを押さえています。
最終的には、この記事を読み終えることで、オダマキの美しさとその育て方の不安が解消されるでしょう。これであなたもオダマキの魅力的な花を、楽しむことができるようになりますよ😊

このページの内容

当社クローバーガーデンは、埼玉県で営業する「外構と庭工事の専門会社」です。年間60件ほどの工事を行い、今までたくさんのお客さまにご満足いただきました。
わたしたちは、施工とデザインにおいて高い専門知識と技術を持ち、お客さまの理想とする家づくりをお手伝いしています。家の外まわりならすべて工事でき、庭木の植栽や芝張りまで幅広く対応できる業者です。
オダマキ(苧環)の概要
- 分類:耐寒性多年草
- 学名:Aquilegia
- 別名:アキレギア
- 英名:Columbine(コランバイン)
- 科名:キンポウゲ科
- 属名:オダマキ属
- 原産地:北半球温帯域
- 花言葉:勝利の誓い
名前の由来
花の形が倭文(古代の織物)を織るために紡いだ、糸を巻きつけた苧環(おだまき)(苧玉=おだま)に似ていることから「オダマキ」という名がつきました。
平安時代の伊勢物語に、「いにしへのしづのをだまき繰りかへし昔を今になすよしもがな」という歌があるほどです。
オダマキの西欧での考え方
学名のAquilegia(アクイレギア)は中世ラテン語で「水を集める」という意味から来ています。
オダマキは西欧文化では宗教的な意味合いがあり、葉が3つにわかれていることから、キリスト教の三位一体の象徴とされています。
また、オダマキの花の形が鳩(英名のコランバインColumbineは「鳩のような」という意味)にも似ているので、精霊をあらわすものとされていました。
オダマキの特徴
- 植栽可能地域:北海道~九州
- 発芽適温:15℃
- 標準発芽日数:30日
- 播種期:5~6月
- 定植・株分期:4~5月
- 開花期:5~6月
- 花色:赤・青・黄・桃・紫・白・複色
- 草丈:15~50cm
- 草型:縦にまっすぐ伸びる
- 用途:庭植え、鉢植え、ロックガーデン
日本自生種
オダマキ属の植物は北半球に約50種が分布しており、日本にもミヤマオダマキ(A.flabellata var. pumila)、ヤマオダマキ(A.buergeriana)などが自生しています。
高山植物であったミヤマオダマキを観賞用に栽培した園芸品種が広く出回っています。
園芸品種が多数ある
園芸的に栽培されている主なものには、日本原産のミヤマオダマキから園芸化されたと考えられているオダマキ(A.flabellata)、ヨーロッパ原産のセイヨウオダマキ(A.vulgaris)、北アメリカ産の数種類の原種が交配されてつくられた交配種(A.×hybrida)などがあります。
アメリカコロラド州では、ロッッキーマウンテンオダマキが州花となっています。
おすすめ品種
西洋オダマキの園芸品種には、花色が豊富で色別に市場に流通しています。一重咲きのマッカナシリーズ、八重咲きのバローシリーズやクレメンタインシリーズなどが人気があります。
水はけの良いロックガーデン向きとして、ミヤマオダマキ・カナダオダマキ・中国産クロバナオダマキなどがいいでしょう。
花の特徴
オダマキの花は内側に曲がっていて満開とはなりません。ただ、うつむくように下を向いている花の形が美しいと人気があります。
花色は赤・青・黄・桃・紫・白・複色などがあり多様。花弁のように見えるのは萼(がく)で、中央の5枚の花弁の端は白色です。
育て方・栽培のポイント
- 日当り:日なたでも日陰でも良い
- 耐寒性:★★★ 強
- 耐暑性:★★☆ 普通
- 耐乾性:★★☆ 普通
- 日当り:日なたでも日陰でも良い
- 耐寒性:★★★ 強
- 耐暑性:★★☆ 普通
- 耐乾性:★★☆ 普通
オダマキ類は多年草ですが寿命が短く、株分けの効率も悪いので実生(みしょう=種子をまいて作った苗のこと)で繁殖させることが多いです。種まきは5~6月に行います。ただ適地ではこぼれタネで自然に株が更新されます。
西日を避けた日当たりの良い場所に植えましょう。暑さにあまり強くないので、苗は涼しい半日陰で夏越しさせます。秋になったら日当たりのよい水はけのよい場所に、25~30cmの間隔に定植しましょう。
屋外の花壇に植える場合、オダマキは年を追って株が大きく充実します。そこで、植え替えが必要ない広いスペースに植えると管理が楽なので覚えておきましょう。
種まきでの繁殖
種子について
種子はホームセンターなどで購入するか、花後にできた果実から採取します。
採取した種子は乾燥剤(たまに交換)を入れた缶に入れ冷蔵庫に保管し、ビニール袋での密閉は難しいのでやらないこと。
種まきの方法
オダマキは微細種子なのでバーミキュライトなどと混和して増量し、用土を入れた箱や鉢などにまきます。
用土には保水性と通気性が必要で、排水の悪くなる3mm以下の微粉はふるい落とすと良く、小石を容器の底に2層になるように敷き詰めておくこと。
発芽用土の肥料成分は、発芽の抑制をするので少量あるいは無しにします。発芽がそろうまでは、表土が乾いたらシリンジ(霧かけ)し、光が強すぎる時は遮光します。覆土(湿度をたもつため)は細かい粒子のバーミキュライトや砂を用い、種子が隠れる程度でやめましょう。
種まき用土の例
鉢底石の例
発芽率を上げるポイント
発芽と水
播き床への水分供給は土を湿らせた後に種子をまき、霧吹きを使って乾燥を防ぐようにします。
水分が不十分だと種子の吸水が阻害されて発芽は悪くなり、逆に水分を与えすぎると加湿となり空気量が欠乏し発芽は悪くなります。水分も空気量も両方保つように努めることが大切です。
発芽と温度
オダマキの発芽適温は15℃なので、それに近い温度で管理すること。標準発芽日数は30日。
育苗管理
苗の育て方
オダマキの育苗管理は健全な苗を育てるためで、発芽後の幼苗は十分な日光を当てて育てること。置き場所は風通しの良い場所に。
水分は発芽前の土は表面を乾かさないようにします。発芽してからは少しずつ乾燥気味に管理することで、幼苗の根毛や根が数多く生えて深くまで伸びるようになり、立枯れ病などの病原性細菌も増えにくくなります。
用土管理
赤玉土:腐葉土=1:1、ピートモスがベースの市販品:腐葉土=1:1、あるいは培養土:砂=4:1に配合した複合用土などを使いましょう。
育苗用土の例
肥料管理
発芽した幼苗には、7~10日に1度の液体肥料を水やり代わりに与えます。
液体肥料の例
間引き
種子量が多く幼苗が込み合ってくると徒長するので間引きを行い、間引き後は幼苗の葉と葉がふれ合う程度の密度にします。
鉢上げ
本葉が3~4枚になったらビニールポットに(9cm=3号程度)に鉢上げします。
赤玉土:腐葉土or堆肥orピートモス:川砂orパーライト=5:4:1を目安に混和し、微塵土を除いた用土10リットル当たり緩効性化成肥料(8:8:8)20~30gを混ぜたもので植えつけます。
直射日光と雨が当たらない場所で管理し、4~5日後からよく日光を当てましょう。
植えつけ
最初からプランターや花壇に植え付けると根張りが良くないので、最初の花が咲くまで育苗し、それから目的の場所へ植え付けます。
花壇での育て方
スペースの確保
オダマキは年を追って株が大きく充実し、株分け作業も必要になってきます。植え替えの必要のない広い場所に植えるとその後の管理も楽です。
1・2年草、球根植物などをうまく組み合わせた植栽計画をすると華やかになり、1年を通して彩りある花壇を楽しめるでしょう。
苗の植えつけ
ポット苗は植えつけ時に根鉢がくずれないよう前日に水を与えておき翌日に植えるか、当日の午前中に水を与え午後に植え付けます。
ポットの土をくずさないように気をつけ、根鉢の表面が花壇の表面と同じ高さになるように植えつけます。植え終わったらたっぷり水まきをしましょう。
水まき
オダマキは過湿を嫌うので、冬は特に乾燥気味に管理することが大事。
水やりは1年を通して土の表面が乾いたら与える程度にします。水を与え過ぎると根腐れを起こすので注意しましょう。
水まきのアドバイス
植えつけ時に潅水し活着させた後は、原則として水まきしないこと。
水まきを続けると根は地下の浅い土層でのみ育つため、晴天が続き地表が乾くと根は水不足となり地上部はしおれ現象を起こし枯死する場合があります。
自然にまかせれば根は水を求めて土中に深く入り、水不足になれば毛細管現象で地下から水を吸い上げて地上部に供給し、バランスのとれた生育を続けるでしょう。
冬でも水まきは必要
冬の乾燥は越冬中のオダマキに悪影響を及ぼすので、寒くても水やりは必要となります。
水やりはホースやノズルをはずしたジョウロの先端に、手のひらを当てて潅水し、水圧で穴が開かないよう均一に与えるのがポイントです。
肥料
花壇に植えつける場合は、堆肥や腐葉土を1m2当たり2~3kgほどをあらかじめよく混ぜ込んでおくこと。
元肥(もとごえ)のコツ
元肥(もとごえ)とは、オダマキを植えつける時に事前に施す肥料を指し、花壇では緩効性肥料(N-P-K=10-10-10)50g程度を全面にまいてよく耕してから植えつけるか、有機質ベースの配合肥料をまいて耕した後2~3週間たってから植えつけます。
追肥のコツ
追肥とは、オダマキの生長にあわせて施す肥料を指し、速効性肥料や緩効性肥料を使用します。
次々に花を咲かせるオダマキでは、肥料が途切れないように定期的に施肥することが必要で、2ヶ月おきに1回、それを2、3回与えると良く、元肥の1/3量を目安に施します。
観賞を目的に花を多く楽しみたいときは、即効性のある液体肥料を定期的に与えます。あるいは、毎年秋に元肥として肥料を施してもよいでしょう。
施肥のポイント
施肥全量が一定なら、施肥回数を多くして1回の施肥料を少なくして与えると障害が少なくなります。
効果が現れないときは、次回の施肥料を多くせず施肥間隔を短くするか、次回の施肥期まで液肥を与えます。
リン酸成分の効果は遅れるので、必要量を多く元肥で与えます。窒素とカリウムは潅水や降雨で流出しやすいので、元肥以外に追肥を2、3回与えましょう。
バランスが大切
有機質肥料や無機質肥料にかかわらず、肥料成分は土壌微生物の影響を受けるのでそれらのバランスを保つことが必要。
よく熟成されたバーク堆肥などの有機質資材を用土や圃場、菜園などに投入しておくと良いでしょう。また、特定の肥料成分で土壌病害がひどくなることが知られているので、施肥には注意が必要。
日々のチェックが大切
オダマキの生育や季節に合わせた施肥時期があるが、機械的に施肥するのではなく、植物の生育状態を見る「植物の顔見て」施肥を行うと良いです。オダマキの状態から肥料成分の過多や欠乏が見分けられるよう、日々のチェックすることが望ましいです。
肥効期間
- 化成肥料:約1ヶ月
- 液体肥料:7~10日
- 緩効性化成肥料:3ヶ月以上
花壇用肥料の例
- 有機質ベース:もっともっと花の肥料
- 無機質ベース(速効性):【フラワー液肥】アルゴフラッシュ
- 無機質ベース(緩効性):【住友化学園芸】マイガーデン
コンテナ・鉢での育て方
細かい管理が重要
限られた土の量でオダマキを育てるコンテナ栽培は、潅水量が多く細かい施肥管理が重要となります。
園芸環境に恵まれない園芸好きやマンション・アパートなどの集合住宅に住む人にとっては最適な育て方です。
1年の作業サイクル
春は頂芽の管理、夏は施肥、秋は枯れ葉の整理、晩秋には茎や葉の始末がオダマキの1年の作業サイクルとなります。
春になると必要以上に芽が出てくるので、適当な本数に摘心・整理します。株分けは秋と春に行えるが、春に新芽を挿し株を更新する方が簡単です。
肥料は一般的に3回、芽が出た時、花が咲く前、花が咲き終わった後。1年草と寄せ植えしている場合は1年草に合わせましょう。
耐寒性のあるオダマキは、一定期間寒さにあわないと生育も開花もしないので、冬も戸外に置く必要があります。
コンテナ・鉢の大きさ
オダマキを植えるコンテナの大きさは、最低15cm以上は必要で、小さすぎると水やりの手間が多くなり大変。
複数の植物で寄せ植えを楽しむ場合は、幅20cm・深さ20cm以上の大きさが必要でしょう。
コンテナ栽培の用土
オダマキにはやや重い土を培養土として用いるのが基本となります。
赤土、黒土、荒木田土、赤田土は保肥力があるので、栽培期間の長いオダマキを植えるのに適しています。これらをベースにパーライトやバーミキュライトなどの軽い素材をブレンドします。
赤玉土:腐葉土=7:3の配合土、あるいは市販の培養土に赤玉土を2~3割加えて用いるのおすすめです。
コンテナ用土の例
植えつけ作業
つぼみが見える程度の小さい苗を育て、それから植えつけた方が丈夫で長持ちします。
植えつけ作業は、風や日の当たらない場所で行いますが、重いコンテナでは置き場所で植えましょう。
コンテナの下にはレンガや石などを置き空間を作ります。鉢底には排水を良くするためゴロ石(軽石・鉢底石)を敷くが、土の排水性や通気性をよくする働きがあり根腐れの予防に効果があります。ただ排水孔がいくつも開いていたり、排水の良い土であれば必要ありません。
鉢底石の例
植えつけのポイント
植えつけは、ポットから土がくずれないように根鉢を抜き、あらかじめ決めた場所に植えます。
根鉢とコンテナの間には隙間ができないよう、棒などでつついて土を入れていきます。用土は鉢の上面まで入れず2~3cm下げておくと、水やり時に水や土が流出しなくなります。必要に応じて支柱を立てても良いでしょう。
植えつけたら水やりを2回に分け、1回目は鉢穴から土が少し流れるまで、2回目はコンテナ内の隅々まで水が行き渡るようにします。
植えつけ後は、1週間ほど直射日光や風を避けた場所で管理しましょう。
水やりの管理
オダマキは過湿を嫌うので、冬は特に乾燥気味に管理することが大事。水やりは1年を通して土の表面が乾いたら与える程度にします。水を与え過ぎると根腐れを起こすので注意すること。
寄せ植えの場合は、オダマキの性質を確認し、乾燥に強い植物と弱い植物の組み合わせは避けた方が無難でしょう。
水やりのポイント
水やりは朝方が良く、気温が高くなる日中は避けましょう。
水は花や葉にかからないよう、株元から鉢土全体に行き渡るようにやります。鉢底から水が流れ出るまでたっぷり行い、夕方には乾いている状態が理想的です。
夏は朝に水やりをし、30℃を越えるような日中は避けましょう。気温より用土の温度が高くなり、根がつかれ生育が停止する原因となるためです。
冬は寒く凍るような日中や気温が下がる夕方には水やりをしないこと。土が凍り、根が切断されたり凍傷にかかったりして根を傷めます。
乾きすぎた培養土は、たっぷり水をかけても水道(みずみち)ができて全体に行き渡らなくなるので、水やり後しばらくしてから2回目の水やりをします。
水やりのトラブル
水が多く排水が悪い症状
- 花が小さくなり腐ってくる
- 生育不良で軟弱になる
- 葉の一部が腐り、上の方の葉と下の方の葉が同時に落ちる
- 葉が湾曲し黄色くなってなえる。先端が茶色くなる
- 根が褐色になりもろく切れやすくなる
水やりが不定期で時々乾燥させる
- 開花期間が短く花がなえやすく、散りやすい
- 軟弱で萎え、小さいか生長しない
- 古い下の方の葉から落ち始める
- 葉が湾曲し黄色くなってなえる
- 葉色が茶色になり乾燥する
水がしみていかない
土の表面が固まってしまうことが原因。表面をスコップやフォークで刺し、水が通りやすいようにしましょう。
水道(みずみち)ができてしまう
培養土が縮み、土とコンテナの間に空間ができることが原因。植え込んであるコンテナを水に浸し培養土を膨らませましょう。
置き場所
戸外の日当たりの良い場所に置き、夏は半日陰になるような涼しい場所がよいでしょう。
肥料の管理
コンテナ栽培は土の量が限られているので、施肥料がオダマキの生育に反映しやすいです。多く与えすぎると根腐れを起こし、少ないと肥料切れを起こしてしまいます。生育の早いオダマキには肥料を多めに施すのがポイント。
元肥として緩効性肥料や配合肥料を土に混ぜ、用土1リットル当たり3gを目安とします。追肥は2、3回与えると良く、2ヶ月おきに1回与え、元肥の1/3量を目安に施します。
観賞を目的に花を多く楽しみたいときは、即効性のある液体肥料を定期的に与えましょう。
コンテナ用肥料の例
- 有機質ベース:もっともっと花の肥料
- 無機質ベース(速効性):【フラワー液肥】アルゴフラッシュ
- 無機質ベース(緩効性):【住友化学園芸】マイガーデン
施肥のポイント
施肥全量が一定なら、施肥回数を多くして1回の施肥料を少なくして与えると障害が少ないです。
効果が現れないときは、次回の施肥料を多くせず施肥間隔を短くするか、次回の施肥期まで液肥を与えます。リン酸成分の効果は遅れるので、必要量を多く元肥で与えます。窒素とカリウムは潅水や降雨で流出しやすいので、元肥以外に追肥で2、3回与えましょう。
夏は肥料が溶けやすいので、肥料切れに注意が必要。粒状や固形肥料は、温度が高く潅水量が多いと水に溶けやすくなり、肥効期間は表示より短くなります。
オダマキの生育や季節に合わせた施肥時期がありますが、機械的に施肥するのではなく、植物の生育状態を見る「植物の顔見て」施肥を行うと良いでしょう。
オダマキの状態から肥料成分の過多や欠乏が見分けられるよう、日々のチェックすることが望ましいです。
植え替え作業
オダマキは鉢植えの場合は植え替えが必要(最低でも3年に1度)で、庭植えの場合は特に必要ありません。
オダマキの生育環境にもよりますが、ルートバンド(根の発達が進み過ぎて鉢底まで帯状に根の回っている「根づまり」状態)ができ排水孔から根が伸びてきて土の乾きが早くなり、生育が悪くなったときが植え替えの目安となります。
植え替えのポイント
植え替え作業はほぼ1年中できるが、オダマキが活動を始める春に行うと失敗が少ないです。
鉢から取り出した株は、古い土を落とし黒くなった根は取り除きます。鉢の大きさを変えないときは、根の先を刈り込み25%以上はカットしないのがポイント。
培養土は元の鉢土と同じ組成の土を用い、水やりは新しい土に根が伸びるまでは株元中心に行います。暑い季節の鉢上げ後は、1週間程度は日陰に置き、活着を待って目的の場所へ移動させましょう。
鉢替え
鉢替えは現在使っている鉢よりもひとまわり大きい鉢に植え替えること。
根鉢を崩さないよう鉢から取り出し、根鉢の底に渦巻き状になっている根を取り除き、根鉢の周囲の土を1~3割、7~8号鉢以上ならもっと大きく土を落とします。新しい土に植え替えたらたっぷり水やりしましょう。
寄せ植えの植え替え
オダマキの寄せ植えの場合は、1年草だけを整理する。根は丁寧に抜きやや大きめに土を取り、新しい培養土を入れ次の苗を植えます。
冬も戸外に
耐寒性のあるオダマキは、一定期間寒さにあわないと生育も開花もしないので、冬も戸外に置く必要があります。
オダマキの株分け
株分けはオダマキの繁殖方法(増殖方法)として、生育促進(大株化による生育の衰えを回復させる)や株の更新などの目的で行われます。
花芽分化期に株分けすると花芽分化が停止し、当年あるいは翌年の開花が見込めない場合があるので注意。
オダマキの株分けはおすすめできない!
オダマキ類は多年草であるが寿命が短く、株分けの効率も悪いので実生(みしょう=種子をまいて作った苗のこと)で繁殖させることが多いです。
株分けの方法
まず、根を傷つけないよう株を鉢や地面から抜き取り、根についた古い土をていねいに落とします。両手で株元をつかみ、根を切らないように注意しながら、1芽あるいは2~3芽をひとまとめにして株を分けます。
新芽を発生させるため先端の長い根を切り詰めると、株の生育が盛んになります。
株の大きさに適した鉢の中心に株を据え、まわりに用土を入れます。鉢底から澄んだ水が流れ出るまでたっぷり水やりし、風の当たらない半日陰に2~3日置きましょう。
株分けの時期
- 春~初夏に開花:春の開花後 or 分化後の秋
株分けの利点
- 手軽に行える
- 確実に繁殖できる
- 開花までの期間が短い
オダマキの管理
花がら摘みの注意点
花がら摘みとは、咲き終えた花を摘み取ることで、オダマキは花が咲き終わる6月頃に花がら摘みを日課のように行うこと。
注意点は、茎を強く引っぱらないこと、摘花の時は深く切り戻さないことの2つです。
花がら摘みの目的
花がら摘みの目的は、花後に成熟する種子が育つ子房の除去で、残すと結実に栄養分が使われ次の開花が減少してしまうからです。
オダマキのような多年草は、連続開花をさせるためにも花がら摘みが必要となります。また、花弁からの病気感染の防止もあり、咲き落ちた花弁は灰色かび病(ボトリチス病)の巣となることがあります。
摘心(ピンチ)
苗の活着後に先端部の芽の部分を指先、爪、はさみなどで摘み取り、わき芽(側枝)を発生させ開花させることが目的です。
病害虫と農薬
オダマキの病害虫
夏はアブラムシやダニ類に注意し、早めに薬剤を散布して駆除すること。うどんこ病やヨウトウムシも発生します。
害虫・病気の特徴
- アブラムシ:若い茎や葉に群がる。すす病などのウイルス病も伝播。
- ハダニ:葉裏に生息。葉が白くなり生育が衰える。
- ヨウトウムシ:葉にかすり状の白斑が見られ、葉裏に小さな緑色のイモムシが群生。
- うどん粉病:新芽・若芽・茎・花が白い粉をまぶしたようになる。高温多湿を好む。
殺虫殺菌剤の例
- アブラムシ:【住友化学園芸】アーリーセーフ 100ml
- ハダニ:【住友化学園芸】アーリーセーフ 100ml
- うどんこ病:【住友化学園芸】アーリーセーフ 100ml
- ヨウトウムシ:【住友化学園芸】ベニカXファインスプレー殺虫殺菌剤1000ml
薬剤散布のポイント
防除したい病害虫の種類を明確にして、効果のある農薬を選ぶことが大切。防除時期も重要で、茎葉に寄生する害虫の防除は害虫の寄生を確認してから薬剤を散布しても遅くありません。
幼苗や芽、根などを食害する害虫の被害は膨大なため、播種や植えつけ時期に効果のある薬剤を土壌に混ぜておきましょう。
病害は被害が進行して病斑が現れ拡大してから薬剤散布しても手遅れになることが多々あるので、発病前あるいは発病初期から数回散布して感染や拡大を防ぐことが大切です。
希釈倍率を守る
乳剤や水和剤などは所定の希釈濃度で十分な効果がある。濃くしてしまうとオダマキに薬害を生じる可能性があるので避ける。特に水和剤などを希釈する時、効果を高めるため展着剤を加えることが良い。粒剤などは1カ所に集中させず、できるだけ均一に土壌表面に散布あるいは土壌に混ぜること。
葉の裏面にも散布
害虫は葉表面より裏面に寄生する種類が多いです。
病害虫は糸状菌のように無傷の表面からも浸入しますが、多くは葉裏にある気孔、水孔などの自然の開口部、害虫や作業時で生じた傷口から浸入するため、かけむらのないように葉の裏側まで丁寧に散布しましょう。散布量は葉先から薬剤が滴り落ちれば十分です。
殺虫剤・殺菌剤の選び方
防除目的を把握
害虫や病気の種類をしっかり把握すること。
害虫は姿が見えなくても被害状況で判断できるが、病気は他の要因も関係するため、栽培環境や栽培管理の問題点も探します。幅広く効果のある薬剤と特定の病害虫に効果のある薬剤があり、ラベルの適用病害虫の表に記載されています。
散布面積の把握
散布面積が広い場合は、薬剤を薄めて使う手間があり、少量で大量の散布液が作れる乳剤などの薬剤を選ぶこと。
散布面積が狭い場合は、割高であるが、エアゾル剤やハンドスプレー剤が使いやすいでしょう。粒剤はいずれの場合も使用できます。
1年以内に使い切れる量の農薬を探すことがポイントです。
農薬の使用上注意点
散布前
- 薬品のラベルをしっかり読むこと!
- 体調不良の時は散布を控える
- ラベル記載の服装着用
- 大雨、強風、高温(30℃以上)の散布は避ける
散布中
- 朝夕の涼しい時間帯に散布
- 風向きに注意
- 農薬を吸い込んだり浴びたりしないこと
- 幼児、隣家、通行人、洗濯物、ペットに注意
- 飲食、喫煙は控える
散布後
- 使用器具は水洗いして保存
- 顔や皮膚などの露出部を石けんで洗う
- 散布時の衣服は着替える
薬剤の保存
- 薬剤箱を用意して保管
- 密閉し直射日光の当たらない場所で保管
- 子供の手のどとかない場所に保管
- 他の容器に移し替えない
不要になった薬剤の処分
土中の微生物に分解させるのがよく、深さ20~30cmの穴を堀り中身を捨て、空容器は出し切ってから処分します。下水や河川に流してはいけません!
農薬に頼らない病害虫防除
病害虫防除の基本は農薬に頼らず、日々の管理から効率的に防除を行うことが大切です。
病害虫を発生させない対策
- 健全な苗や種子の選択
- バランスのとれた肥料管理
- 栽培環境に配慮
- 発生した害虫の捕殺
- 咲き終わった花の処分
- 落葉した葉の処分
- 雑草の除草
主な種類・品種
- ミヤマオダマキ(深山苧環):日本在来種で育てやすい
- マッカナシリーズ(西洋オダマキ):一重咲き
- バローシリーズ(西洋オダマキ):八重咲き
- クレメンタインシリーズ(西洋オダマキ):八重咲き
- ブラックベリー(西洋オダマキ):シックな紫色
オダマキの販売価格帯
オダマキ1株の価格帯は¥200~500ぐらい(品種による)です。
1株だけでなく数株まとまって購入し、花壇や鉢植えにするのをおすすめします。
おすすめオダマキの3選
どんなオダマキを選んだらいいのか、教えてください!
それでは最後に、当社クローバーガーデンがオススメするオダマキの商品を紹介します!
1.深山(ミヤマ)オダマキ 3種セット
価格:¥1,231(2024年07月03日時点の楽天の価格)
評価:5.0
花色が紫、桃、白の3種を各1ポットずつ、セットになったミヤマオダマキ商品です。オダマキ初心者にお勧め商品で、購入後に気に入った色のオダマキを別途買い足してはいかがでしょうか?
2.深山(ミヤマ)オダマキ1株
価格:¥615(2024年07月03日時点の楽天の価格)
青紫色のミヤマオダマキです。オダマキは色が多種に渡りますが、個人的にこの青紫色が好きなのでおすすめします。数株まとまって購入し、花壇や鉢植えで寄せ植えして楽しみましょう。
3.宿根草16苗セット
価格:¥3,564(2024年07月03日時点の楽天の価格)
宿根草(多年草)が16苗セットになった商品です。花の種類はお任せなので、オダマキが入っていない可能性もあります。ただ草花初心者にはおすすめ商品で、通常購入より数量は多くてお買い得な商品です。もしオダマキが入っていなかったら、別途購入し寄せ植えしてください。
まとめ:オダマキは草花に最適!
記事のポイントをまとめます。
- オダマキの特徴や魅力が分かる
- 育て方を徹底解説している
- おすすめオダマキの値段が分かる
以上の3つです。
可憐で上品なオダマキは、初夏に独特の形の花がうつむくように咲きます。花壇や寄せ植えのアクセントとなり、カラフルな風車のような形の花はとても人気があります。西洋オダマキはカラフルで花が大きく、日本産オダマキは山野草の趣を色濃く残しています。
当社クローバーガーデンも特にオススメする草花なので、多くの人にの魅力が伝わったらうれしいです★
以上、オダマキの特徴と育て方【花壇や鉢植えのアクセントにおすすめの草花です】…という話題でした。
更新:2024年07月03日|公開:2012年10月01日