エゴノキ株立ちは花が素晴らしい庭木🌳【デメリットや育て方も解説します】
【更新日】2024.06.25.
「エゴノキを庭木にするべきかどうか?」悩んでいる人も多いと思います。庭を眺めるたびに、何を植えればよいのか、どの木が家に合うのかという疑問に頭を悩ませるものです。エゴノキの美しい白い花や緑豊かな葉は魅力的ですが、果たしてそれだけで選ぶべきでしょうか?
この記事では、エゴノキが庭木として持つ数々のメリットと、それに伴ういくつかの注意点について解説。エゴノキがどうして多くの人に選ばれるのか、その理由を深掘りしていきます。庭木選びの際の不安を解消し、エゴノキの持つ可能性を最大限に引き出す方法を提案します。
読み終えるころには、エゴノキを庭木として選ぶかどうか迷わなくなっているはずです。自然な風情を求める人にとって、エゴノキはまさに理想的な選択肢。その魅力と育て方、剪定方法について具体的に説明し、あなたの庭づくりをサポートしますよ😊
このページの内容
当社クローバーガーデンは、埼玉県で営業する「外構と庭工事の専門会社」です。年間60件ほどの工事を行い、今までたくさんのお客さまにご満足いただきました。
わたしたちは、施工とデザインにおいて高い専門知識と技術を持ち、お客さまの理想とする家づくりをお手伝いしています。家の外まわりならすべて工事でき、庭木の植栽や芝張りまで幅広く対応できる業者です。
エゴノキってどんな木なの?
- エゴノキってどんな木なの?
- 名前の由来は?
- 花言葉はなに?
エゴノキってどんな木なの?
エゴノキとは日本を含めた東アジア原産の落葉中高木で、咲く花の多さに圧倒される樹木のことです。
雑木林や川辺によく生える野趣の風情を持つ雑木で、自然に仕立てて楽しむことができます。
- 分類:落葉中高木
- 学名:Styrax japonicus
- 漢字:野茉莉、斉墩果
- 別名:チシャノキ、ロクロギ
- 科名:エゴノキ科
- 属名:エゴノキ属
- 原産地:日本、朝鮮半島、中国
- 花言葉:壮大
名前の由来は?
エゴノキの実をかじると「えぐい味」がするということで、エゴノキという名前がついたと言われています。
これは有毒の「サポニン」という物質で、昔は果実や根を川の中で潰し魚を麻痺させて穫る方法もありました。また実をつぶして石鹸として利用したり、硬い殻に包まれている種子はお手玉の中に入れて使われました。
花言葉はなに?
「壮大」など良い意味があります。
【5つ】庭木やシンボルツリーにおすすめな理由
ここからは、庭工事歴20年以上の現役プロが、エゴノキの魅力をたっぷり解説していきます。
- 【おすすめシンボルツリー】ナチュラルガーデンの主役
- 【白い花が咲く】開花時期+花が咲かないときは?
- 【葉っぱと幹が美しい】鑑賞価値が高い庭木
- 【たくさんの実がなる】野鳥のヤマガラが大好きな実
- 【紅花品種もある】ピンクチャイムは狭に庭におすすめ
エゴノキは大きく成長する庭木です。
狭い庭には向かないので、広い場所を選んで植えてあげましょう。
1.【おすすめシンボルツリー】ナチュラルガーデンの主役
- ナチュラルガーデンにぴったりの庭木
- 気持ちのいい日陰を作るエゴノキ
- 庭木としてのデメリット3つ
ナチュラルガーデンにぴったりの庭木
エゴノキは戸建てのシンボルツリーにすごくおすすめです。
なぜなら、和風洋風どちらの庭にも似合い、雑木のような雰囲気が出せる「ナチュラルガーデンにぴったり」の庭木だからです。落葉樹林の山野によく見られ、雑木の中でもとくに人気があります。
また、住宅街にある庭なら株立ちがよく、高さを抑える手入れがしやすいでしょう。一本立ちは広い庭に植えてください。
- 樹高:4~10m
- 葉張り(樹冠の横幅):2~5m
- 花色:白、ピンク
- 開花期:5〜6月
- 果実色:白
- 果実熟期:10月
- 用途:シンボルツリー、庭木
気持ちのいい日陰を作るエゴノキ
エゴノキのおすすめ植栽方法は、テラスやウッドデッキの近くに植えることです。
エゴノキは枝を大きく四方に広げる性質があるので、夏の暑い日差しを遮る日陰を作ってくれます。冬には落葉するので、暖かい日差しがたっぷり当たります。
また、芝生との相性が抜群で、樹高の高くなるエゴノキ1本あるだけで、おしゃれでかっこいいナチュラルガーデンが完成します。
庭木としてのデメリット3つ
デメリットは以下の3つです。
- 【大きくなりすぎる】成長速度が早い
- 【落葉する】落ち葉の掃き掃除がめんどくさい
- 【樹皮がはがれる】枯れたわけではない
いちばんのデメリットは、大きくなりすぎる樹木であること。
住宅街の狭い庭には不向きで、枝や葉っぱが越境してしまうので注意が必要になります。隣地境界の近くでない、広い場所に植えましょう。
また落葉樹なので、秋に大量の葉っぱを落とします。これも近所迷惑になるので、狭い住宅街には不向きです。
3つ目の「樹皮がはがれる」は枯れたわけではないので、心配しないで大丈夫!とくに老木では、浅く縦に裂けてはがれます(自然現状)。
2.【白い花が咲く】開花時期+花が咲かないときは?
- 垂れ下がって咲く白い花がかわいい
- 欧米では「スノードロップツリー」と呼ぶ
- 花が咲かないときの対処法は?
垂れ下がって咲く白い花がかわいい
エゴノキ最大の魅力はかわいらしい白い花で、初夏の5〜6月に新梢の枝先に咲きます。
直径2cmの白い星型の花が下垂して咲き、満開時はまるで白い星が降るような見た目が美しいです。
花は長さ3cmほどの花柄の先に、1~4個まとまって下垂して咲きます。花は5つに深く裂け、花径1.5~2cm程度です。
以前、栃木県鬼怒川を旅行したとき、突然目の前に満開のエゴノキが現れ、時間も忘れ見とれた経験があります。だれもが圧倒されるほど、無数の花を咲かせるのがエゴノキの魅力です。
欧米では「スノードロップツリー」と呼ぶ
欧米でエゴノキは「スノードロップツリー」と呼ばれています。
その理由は、雪のような白い花がうつむいて咲き、下から眺めるとまるで上から降ってくるような錯覚を覚えるからです。とても夢のあるロマンチックなネーミングですね!
花が咲かないときの対処法は?
剪定で注意して欲しいのは、花芽をまちがって切ってしまうことです。
エゴノキは、今年伸びた枝の先にできる芽(頂芽)が花芽になります(7~8月ごろ)。それが翌年の初夏に開花するので、花芽を見つけたらなるべく残しながら剪定してください。
また、植えたばかりのエゴノキだと花が咲かない場合もあるので、気長に数年様子を見ましょう。それと、基本的な育て方を実践してみてください(あとでまとめて解説)。
3.【葉っぱと幹が美しい】鑑賞価値が高い庭木
エゴノキの花が目立ちますが、樹皮と葉もとてもきれいです。
葉は小さく枝ぶりが繊細で、鑑賞価値が高いのがメリット。葉は互生し縁には細かい鋸歯(ギザギザ)があります。秋に黄葉しますが、あまりきれいではありません。
樹皮は暗褐色の滑らかで美しく、葉は小さく枝ぶりが繊細で観賞価値が高いため、昔から広く植えられています。
樹皮も美しく鑑賞価値がある
樹皮-幹は暗紫褐色をしていて、滑らかで美しいです。
幹が太くならずに株立ちして、細い幹から枝を四方に伸ばし、自然な枝の流れになる特徴があります。
手間がかからず育てやすい
エゴノキは、手間のかからない初心者向けの庭木です。
エゴノキは放任しても自然に樹形が整うので、広い庭に植えればあまり剪定は必要ありません。また日本自生種なので、病害虫が少ない丈夫な庭木です。
手つかずの自然を身近に感じられる樹形が魅力で、シンボルツリー初心者にもおすすめの庭木と言えます。
4.【たくさんの実がなる】野鳥のヤマガラが大好きな実
花後の7月ごろに、白っぽい緑色で楕円形の実がなります。
白い花と一緒で、たくさんなる実も見応えあり!実は卵形で長さ1cmほど。熟すと果皮が割れ、中から種子は1つ出てきます。
実の皮には毒性があり、食べることはできません。
ただし、ヤマガラなどの野鳥にとっては大好物!上手に毒のある皮をむいてから、中の種子を食べるようです。
もし庭木として植えたら、実のなる季節にじっくり観察してみましょう。子供がいたら大喜びしますよ!
5.【紅花品種もある】ピンクチャイムは狭に庭におすすめ
ベニバナエゴノキの代表品種の園芸品種ピンクチャイムは、花が桃紅色(ピンク色)で庭木としてよく利用されます。
大きさは普通のエゴノキの木よりも低く3~5mほどで、狭い庭に植えるシンボルツリーとしては使いやすいです。また、葉が小さくて日が差し込むので、足元にグランドカバー用に宿根草を植えるのもいいでしょう。
ピンクチャイムは成長がやや遅く、基本的に剪定は必要ありません。主幹が曲がりやすいので、若木の間は支柱を立てましょう。
【剪定のコツ】いつが最適時期?+透かして自然樹形に
- 最適な剪定時期はいつ?
- プロがやっても難しい...
- 剪定だけしてくれる業者ってあるの?
最適な剪定時期はいつ?
剪定の基本は以下です。
- 適期:1~2月(落葉期)
- 仕立て方:自然樹形
透かして自然樹形にするのがコツ!
エゴノキの剪定は落葉期が適しています。
エゴノキは雑木風の自然な樹姿がよく、強い剪定はなるべく避けましょう。そのため、込みすぎたり大きくなって邪魔な枝の間引き程度の整枝法にします。
成長が良く伸びすぎて剪定が必要な場合は、その枝をなるべく元のほうで抜くように切ります。枝立ち仕立ての場合は、からみ枝を切り主幹に対してほうき上になるように整枝するとよいでしょう。
【育て方のポイント】成長速度が早いので広い庭で管理
- 知っておくべきエゴノキの基本情報
- 植付け・移植(植え替え)
- 水やりのコツ
- 肥料のじょうずなやり方
- 増やし方(つぎ木・実生)
- 病気・害虫の対策と薬剤
知っておくべきエゴノキの基本情報
- 適地:本州、九州、四国
- 成長速度:★★★ 速い
- 日照:★★★ 日なた
- 土壌の質:全般
- 土壌の乾湿:★★☆ 普通
- 根の深さ:★★★ 深い
- 耐寒性:★★★ 強い
- 耐暑性:★★★ 強い
- 耐陰性:★★☆ 普通
植えつけ、移植(植え替え)
エゴノキの植えつけは落葉期の11~4月(厳寒期の1~2月は除く)が適期です。
直接風の当たらない半日陰に植えつけます。やや湿り気のある腐植質に富む土を好むので、乾燥気味の土壌では腐葉土などをすき込んで植えつけるとよいでしょう。
水やりのコツ
庭植えの場合は、晴天が続きひどく乾燥している場合を以外必要ありません。
鉢植えの場合は、夏に乾燥させすぎると早く落葉して樹勢を弱め、枝先を枯らすことになるので、水切れをさせないように気をつけます。
肥料のじょうずなやり方
エゴノキの特に園芸品種は、肥料切れや強い乾燥に合うと、次の年には花をびっしり咲かせます。しかし、花後に樹勢がひどく衰えるので注意が必要です。
そこで花後に肥料を施し樹勢を弱めないように注意しましょう。N-P-K=10-10-10の緩行性化成肥料を施すのがコツです。
増やし方(つぎ木・実生)
つぎ木か実生でふやします。
つぎ木のポイント
つぎ木のメリットは、親木と同じ性質を受け継ぐ樹木を作れることです。
つぎ木を成功させるポイントは、できるだけつぎ穂(ふやしたい樹木)と近い種類の台木(だいぎ)を使うことです。台木には丈夫なもの(実生3~4年)を選びましょう。
つぎ木の方法
つぎ木の適期は2~3月です。
つぎ木の方法は、つぎ穂(5~6cmに切る)と台木(根のついたもの)の形成層を密着させ、つぎ木専用テープで固定します。形成層同士を隙間なく密着させるのがポイントで、木を切るナイフの切れ味が活着の良し悪しを決定します。
つぎ木後は半日陰に置き、水やりをしながら育てます。うまく活着したらテープを取り外し、つぎ穂の芽を1つ残し、その他の芽(台木とつぎ穂の両方)は切ってしまいます。支柱を立てて補助しておくと、活着部分が折れる心配がありません。
実生のポイント
実生(みしょう)とは、種子から苗木を育てることです。
まず11月によく熟したタネを取ります。鉢に鹿沼土を入れて平らにならし、均等にタネをまき、上から土を軽くかけておきます。タネが流れないように注意しながら水を与え、日陰で管理しましょう。翌春には発芽します。
病気・害虫の対策と薬剤
病害虫予防として、風通しと日当たりの良い場所に植えれば、病害虫の被害は最小限になります。
エゴノキは比較的病害虫は少ないですが、カイガラムシがついたりカミキリムシの幼虫(テッポウムシ)が入ることがあります。
また、枝先に緑白色のハスの花のようなものがつくことがあり、これは「エゴノネコアシ」と呼ばれるアブラムシの虫こぶなので、見つけしだい薬剤で防除し手入れしましょう。
【おすすめ3種類】通販で買えるエゴノキ
どんなエゴノキを選んだらいいのか、まったくわからない...おすすめを教えてください!
それでは最後に、通販で買えるおすすめエゴノキの苗木商品を紹介します!
値段相場は¥5,000~25,000ぐらい(大きさによる)です。小さい木は鉢植えに、大きい木はシンボルツリーとして地植えにしましょう。
また、普通種以外の種類は以下です。
- 【ピンクチャイム】花がピンク色
- 【一才エゴノキ】花をよくつける矮性種
- 【シダレエゴノキ】枝が美しく垂れ下がる
- 【アメリカエゴノキ】小花の花弁が反転する
- 【エメラルドパゴダ】花が大きく葉に光沢がある
植木を植えた経験がある方なら自分で植えるもよし、初心者なら植木だけ購入して業者に依頼してもよし。業者に依頼したら、その後の手入れの仕方も、こっそり教えてもらいましょう。
1.エゴノキ株立ち
価格:¥~25,000
樹高:~2.0m
おすすめ度:5.0★★★★★
白い花を咲かせる株立ち種のエゴノキです。
最も使いやすい普通種なので、玄関前やアプローチ、庭などに植えましょう。
2.エゴノキ ピンクチャイム
価格:¥~25,000
樹高:~2.0m
おすすめ度:5.0★★★★★
品種はピンク色の花を咲かせるピンクチャイムです。
生長が遅く手間がかからないので、狭い場所に植えられるのが魅力です。玄関前のシンボルツリーとして使うとおしゃれに決まりますよ!
3.エゴノキ一本立ち
価格:¥~15,000
樹高:~1.5m
おすすめ度:4.0★★★★☆
単木のエゴノキ商品です。
株立ちより大きく成長するので、広い場所を選んで植えましょう。
まとめ【エゴノキは庭木におすすめ!】
この記事では、エゴノキの特徴や育て方(剪定・鉢植えなど)、庭木におすすめの品種も紹介しました。いかがだったでしょうか?
エゴノキは成長速度が早いので、広い場所に植えるのがおすすめの庭木です。もし狭に庭にシンボルツリーとして植えたいなら、株立ちやピンクチャイムを植えましょう。
エゴノキの見所はやっぱり白い花です。
初夏にびっくりするほどたくさんの花が咲くので、上手に管理していっぱい花を咲かせましょう!
すぐ下の関連ページで「シンボルツリーランキング・おすすめの落葉樹・アオダモの木」を解説したページリンクを貼っておきます。
興味のある方はぜひご覧になってください😊
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以上、エゴノキ株立ちは花が素晴らしい庭木🌳【デメリットや育て方も解説します】…という話題でした。
更新:2024年06月25日|公開:2022年01月02日