カーポートの屋根タイプは2種類&屋根材は5種類🚗【台風対策も解説します】
【更新日】2024.07.04.
あなたがカーポートの屋根を選ぶ際、形状や素材について悩んでいることはありませんか?台風対策やメンテナンスの方法についても、迷っている人が多いのではないでしょうか?不安に感じる気持ちは、だれもが経験するものです。
そんな不安を解消するためこの記事では、カーポートの屋根についての基本情報を、分かりやすく解説します。屋根の形状や利用される素材、さらに台風時の対策まで、具体的な情報を提供。
この記事を読むことで、カーポートの屋根選びに自信が持てるようになります。最適な屋根材を選び、台風対策もばっちり整えることができるでしょう😊
このページの内容
当社クローバーガーデンは、埼玉県で営業する「外構と庭工事の専門会社」です。年間60件ほどの工事を行い、今までたくさんのお客さまにご満足いただきました。
わたしたちは、施工とデザインにおいて高い専門知識と技術を持ち、お客さまの理想とする家づくりをお手伝いしています。家の外まわりならすべて工事でき、庭木の植栽や芝張りまで幅広く対応できる業者です。
【屋根タイプ】カーポート屋根の形は2種類ある
- アール型の屋根タイプ
- フラット型の屋根タイプ
- 屋根タイプの比較(どっちがいいの?)
アール型の屋根タイプ
アール型の屋根とは、形がなだらかなカーブ状になっている屋根のことです(ラウンドスタイルとも呼ぶ)。
デザインの見た目は柔らかく、優しい印象があります。ナチュラルモダンの住宅に合わせやすい屋根でしょう。
また、フラット型より少し価格が安いのがメリット。ただし、雨風の侵入はフラット型より多く、とくに屋根が高くなる頂上部分からの侵入が多くなります。
フラット型の屋根タイプ
フラット型の屋根とは、形がまっすぐの一直線状になっている屋根のことです。
スタイリッシュなデザインなので、モダンな住宅に合わせやすい屋根でしょう。
また、アール型より少し価格が高いのがデメリット。ただし、雨風の侵入はアール型より少なくなります。
屋根タイプの比較(どっちがいいの?)
2つの屋根タイプをまとめると以下。
アール型 | フラット型 | |
---|---|---|
値段 | フラットより安い | アールより高い |
強度 | フラットより強い | アールより弱い |
雨風の侵入 | しやすい | しにくい |
デザイン | ナチュラル | モダン |
メリット | どんな家にも合わせやすい | スタイリッシュな印象がある |
耐風圧や積雪などの強度に関して、目に見える数値でのちがいはありません。ただ経験的に、アール型のほうが強度が高いと感じています。
またどちらを選ぶかは、「あなたの好みで選びましょう」としか言えません(つまりどちらも正解)。ちなみに当社で施工するのは、アール型のほうが多いです。
屋根の形によるメリットデメリットはこちらです ⏬
カーポートのメリット15選🚗【デメリット17選の対策も解説します】
【屋根材】カーポート屋根の素材は5種類ある
ここからは、カーポートに使われる屋根材5種類の特徴を解説していきます。
こだわりがなければ、ポリカーボネートを選びましょう(理由はあとで説明)。
昔のカーポートだと波板が多いので、DIYで張り替えするなら使いやすい材料です。
1.ポリカーボネート(おすすめ素材★)
ポリカーボネートとはプラスチックの一種で、衝撃に強い(ガラスのなんと200倍以上!!)・透明性が高い・燃えにくいなどの特徴があります。
最新のカーポート屋根材はこの「ポリカーボネート」が主流で、軽くて扱いやすいことから施工も簡単です。
また、有害な紫外線をほぼ100%カットでき、車内温度の上昇を抑える効果もあります。
- 紫外線ほぼ100%カットできる
- 色による性質の違いがある
- 汚れやキズがつきにくい
紫外線をほぼ100%カットできる
屋根材の「ポリカーボネート」を使えば、人体や車に有害な紫外線を100%カットできます。
そのため、屋根材本体の劣化も少なく長持ちします。また、紫外線による塗装の色あせ・車内シートの日焼けを防ぎ、車内温度の上昇を抑える効果もあります。
耐衝撃性に優れ(ガラスのなんと200倍以上!!)、火災に対しても高い防火性能があるため、今はカーポート屋根材のほとんどがポリカーボネートです。
色による性質の違いがある
ポリカーボネートの屋根材は、色による性質の違いも顕著です。
上の画像は「三協アルミ」の例ですが、色が濃いほど赤外線カット率が高くなり、透明度は低くなります(紫外線カット率はすべてほぼ100%)。
いちばん気になるのは「カーポート下が暗くなる」ことですが、住宅街でもともと暗い場所では明るい色を、まわりに建物が少ない場所では暗い色を選べばいいでしょう。
汚れやキズがつきにくい
ポリカーボネート屋根材のひとつ「熱線吸収防汚ポリカボネート板」は、汚れやキズがつきにくいパネルです。これは「三協アルミ」での呼び名ですが、他のメーカーにも似た屋根材があります。
屋根材の表面を防汚層でコーティングしてあり、雨が汚れを浮かせて自然と流れ落ちる仕組みです。
また、屋根材の内側も汚れにくいので、掃除の手間が少なくなります。
ポリカーボネートの屋根材を使った施工例はこちらです ⏬
2.FRP(繊維強化プラスチック)
FRPとは「Fiber-Reinforced Plastics」の略で、ガラス繊維を混合しより強度を高くした繊維強化プラスチックです。
上の画像を見るとガラスっぽい感じがあり、日光の反射などによりスジ状の模様が見える場合があります。
上記のポリカーポート性質+直射日光を拡散・防火性能が加わり、価格もポリカーボネートより高いです。
3.アルミ板
アルミニウムで作った屋根材は、まだ新しい屋根の素材です。
そのため、アムミ板が使われているカーポートの種類はまだ少なく、価格もポリカーボネートよりずっと高く設定されています。
メリットは、防火性があり直射日光を100%遮ること(大事な愛車を守る)。デメリットは、カーポート下が暗くなることです。
アルミ板を使っているカーポート例
アルミ板を取り入れ、大ヒットしたのがリクシルの「カーポートSC」です。
スタイリッシュでシンプルなデザインが魅力で、モダンな住宅に合わせやすくなっています。価格もそれほど高くなく(1台用で40万ぐらい)、ちょっと手を伸ばせば購入できるがメリットです。
ご近所に負けたくない、かっこいいカーポートを探している人におすすめですよ!
おしゃれなカーポートまとめはこちらです ⏬
おしゃれなカーポート15選🚗【プロおすすめの安い種類もあり!】
4.ガルバリウム(スチール折板)
スチール折板の素材はガルバリウム鋼板で、見ただけでわかる「高い強度」が特徴です。
また、耐荷重性・耐食性・遮熱性にすぐれていて、とくに雪が多く降る地域や風が通りやすい場所に設置されます。
デメリットは、見た目がゴツくおしゃれでないこと、カーポート下に光が届かず暗いことです。一般的な場所では、上記のポリカーボネート屋根材を使ったカーポートがおすすめで、種類が豊富でおしゃれなデザインが多くあります。
5.波板(プラスチック製と鉄製)
波板にはプラスチック製と鉄製(トタン屋根)の2種類があり、最新のカーポートではほとんど使われていません。
プラスチック製は塩化ビニルでできていて、軽くて扱いやすいですが壊れやすいです。また鉄製はトタン屋根としてよく使われ、長年使っているとサビてそこから雨漏りしてしまいます。
波板は「屋根が壊れたときの応急措置」として使い道があり、DIYでも簡単に扱えるのでおすすめです。
波板を使っているカーポート例
「ファクトポート」は波板を使った珍しい屋根カーポートです。
「波板って壊れないの?」って心配に思うかもしれません。しかし、そこは天下のYKK!素材はポリカーボネートとガルバリウム鋼板なので、まったく問題ありません。
一流カーポートメーカーの中でも、もっとも安いカーポートです(カタログ価格は1台用で¥165,600~)。なるべく安いカーポートを探しているなら、このファクトポートを選びましょう。
【屋根材の比較表】価格・強度・おしゃれ度を比較!
屋根材 | 価格 | 強度 | おしゃれ度 |
---|---|---|---|
ポリカーボネート | ★★★ | ★★★ | ★★★★★ |
FRP(繊維強化プラスチック) | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
アルミ板 | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
ガルバリウム(スチール折板) | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★ |
波板(プラスチック製と鉄製) | ★ | ★ | ★ |
上の表が、5つの屋根材を比較した結果です(波板は論外ですが...)。
おしゃれ度とは、その屋根材が使われているカーポートのデザインを指しています。
一般的な地域ではポリカーボネート屋根材を選び、必要に応じてFRPやアルミ材にグレードアップしましょう。おしゃれなカーポートがそろっています。
スチール折板のカーポートは、あまりおしゃれではありません。積雪地帯や風の被害が受けやすい場所以外は、必要ありません。
【台風対策その1】強風に耐えるカーポートおすすめ3選
台風に強いカーポートを選ぶコツは、耐風圧強度をチェックすることです。
スタンダードタイプだと耐風圧強度は風速38m/s相当で、これより大きい数字のカーポートを選ぶといいでしょう。
- 【三協アルミ スカイリードZ】耐風圧強度:風速46m/s相当
- 【三協アルミ M.シェードⅡ】耐風圧強度:風速42m/s相当
- 【三協アルミ G1-R】耐風圧強度:風速46m/s相当
【三協アルミ スカイリードZ】耐風圧強度:風速46m/s相当
「スカイリード」は、スタイリッシュでフラットな屋根を持つカーポートです。
4本足の両側支持タイプだと、耐風圧強度は46m/s相当になります。耐積雪量も50・100・150cmの3タイプがあり、柱の数が多いほど頑丈になるのが特徴。
また、屋根下から天井を見上げたときの開放感・爽快感が特徴で、中桟をなくした新構造でとても明るいのがメリット。すっきりしたデザインなので、最近のモダンでカジュアルな住宅にとてもよく似合います。
【三協アルミ M.シェードⅡ】耐風圧強度:風速42m/s相当
「M.シェードⅡ」は三協アルミのフラッグシップモデルで、登場してからは絶大な人気を集めています。
軽量で高強度な「アルミ製のプレートトラス」を採用しているのが大きな特徴です。フレームに屋根を乗せた安定感ある「梁置きタイプ(上画像)」と、柱が後方にあり開放感がある後方支持の「上吊りタイプ」の2タイプがあります。
梁置きタイプで両足支持タイプを選べば、耐風圧強度は38→42m/s相当にパワーアップ!おしゃれなカーポートが欲しい人におすすめです。
【三協アルミ G1-R】耐風圧強度:風速46m/s相当
G1-Rは、2022年に販売されたばかりの新商品です(スチール折板の屋根材)。
三協アルミのカーポートの中では、いちばん強度の高いカーポート!最大積雪200cm、耐風圧最大46m/秒にも動じない構造をしています。
三協アルミで積雪対応の丈夫なカーポートが欲しいなら、この「G1-R」一択です。
ここでは上から順番に、1台用・2台用・3台用と紹介しました。
ただし、それぞれのカーポートで1~4台用が販売されているので、台数を心配する必要はありません。
三協アルミ製だけを紹介したのは、当社では三協アルミを多く施工しているからです。深い意味はありません...
【台風対策その2】本体と屋根材を補強する方法3選
ここでは、台風対策に使えるカーポートオプションを3つ紹介します。
- 【サポート柱】1台用の片流れに使えるオプション
- 【屋根材ホルダー】屋根パネルが外れるのを防止する
- 【母屋補強材】母屋の中に入れる補強材
【サポート柱】1台用の片流れに使えるオプション
三協アルミのカーポートの例ですが、対策をすることで耐風圧強度がかなり上がります。
- 【耐風圧強度】風速38m/s → 風速42m/sにUP!
サポート柱はオプションで後付けも可能なので、新築時につけなくても大丈夫です。カーポートの中でいちばん多く施工されるのは片側支持タイプなので、雪対策のためにもサポート柱はつけておきましょう。
【屋根材ホルダー】屋根パネルが外れるのを防止する
台風や強風にあおられると、屋根パネルが外れることがあります。
そこで、この屋根材ホルダーをつければ、パネルが強風によって外れにくくなります。屋根パネルを抑える部材に設置するので、後付けでも可能です。
また、屋根材ホルダーをつけるならサポート柱も必須で、両方を合わせると以下になります。
- 【耐風圧強度】風速38m/s → 風速46m/sにUP!
カーポート設置後、「なんだか屋根パネルが飛びそうだな...」と感じたら、屋根材ホルダーをつけましょう。値段もそんなに高くないです。
【母屋補強材】母屋の中に入れる補強材
母屋補強材とは、屋根パネルが乗っている「母屋材」を補強する芯材のことです。
カーポート新築時にいっしょに施工するといいでしょう。なぜなら、後付けだとカーポートを分解する必要があり、すごく手間がかかるからです。
ちなみにわたしは、この母屋補強材を施工した経験はありません。これを使うより、あらかじめ強が高いカーポートを設置したほうがいいと思います。
【屋根掃除のコツ】届かないのでめんどくさくなりがち...
- 実家にあるカーポートでの経験談
- ドレンエルボと雨どいの掃除はこまめにやる
- 高圧洗浄機で洗い流す
実家にあるカーポートでの経験談
ズバリこれ!
掃除したことがない!
基本的に母がやっているので、わたしは掃除したことがありません。屋根の掃除は高所で危険ですが、「掃除手伝って!」と言われたことがないので、屋根の掃除はしていないと思います。
屋根が汚れる原因は、落ち葉や鳥のフンがほとんど。実家のカーポートのまわりに木がないので、落ち葉が詰まらず鳥もやってきません。つまり、屋根を汚す原因がないということです(汚れても雨で流れ落ちる)。
逆に、カーポートのまわりに木がたくさんあるなら要注意!たまに掃除をしないと、汚れが目立って気持ちよくありません...
ドレンエルボと雨どいの掃除はこまめにやる
ドレンエルボと雨どいの掃除は、こまめにやるのが基本です。
たとえば、上画像のスケルトンドレインエルボは透明になっているので、ゴミのたまり具合が確認しやすくなります。
ゴミが溜まっているのがわかったら、バケツを用意してフタを開けましょう。知らずにフタを開けると「ドバッ!」とごみが落ち、体にゴミが当たり服を汚してしまいます。
このドレンエルボをこまめに掃除しておけば、雨どいにはあまりゴミがたまりません。雨どいの確認には脚立が必要で、ゴミを取るにはわり箸を使うのがオススメです。
高圧洗浄機で洗い流す
屋根材の掃除には、高圧洗浄機を使うと手っ取り早いです。
カーポートの屋根だけでなく、以下の場所にも最適!
- 車
- 外壁
- ベランダ
- 建物の窓
- カーポート下の土間コンクリート
その圧倒的な水圧で、あっという間にきれいになります。水圧でも落ちない汚れは、ブラシを使って落とすのがコツです。
作業するときは、脚立を平らな場所にしっかり立ててやります。慌てずこまめに脚立の位置を変えるのがよく、無理な体勢でやると地面に落ちるので注意しましょう。
【カーポートが壊れた!】修理・交換・張り替えは?
- 屋根材の外し方
- 保険で修理する
- 業者に依頼する
屋根材の外し方
DIYでカーポート屋根を修理したい人に、ちょこっとアドバイスします。
屋根材の外し方は簡単で、その順番は
- パネル受けを外す
- 前枠と後枠から屋根材を外す
- 新しい屋根材をセットする
- パネル受けを取り付ける
です。必要な道具は、
- 脚立2本
- 足場板
- インパクトドライバー
などです。
修理・交換のコツは?
脚立は2本用意し、間に足場板をおきましょう。脚立の上で作業すると危険です。
パネル受けはビスで留めていますが、ビス頭がなくなっている場合は「ペンチで無理やり外す」しかありません。バールでこじ開けてもいいのですが、母屋や枠を傷めないように気をつけてください。
交換したい屋根材が真ん中にある場合は、そこだけ外すことはできません。めんどくさいですが、端っこの屋根材から順番に外しましょう。
保険で修理する
カーポートは火災保険があれば、無料で修理できるかもしれません。
その場合、オプションの「風・雹・雪災」を選択している必要があります。火災保険は絶対必要なので、カーポートを設置予定の方はこのオプションを忘れずに!
カーポートの無料修理の詳細はこちらです ⏬
カーポートの修理はどこに頼む?🤔【費用相場や業者の探し方を解説します】
業者に依頼する
カーポート修理業者ってだれだかわかりますか?
建物の屋根業者じゃありません...正解は「外構業者」です。
カーポートは外構エクステリアの使用アイテムの一部で、外構業者は日常的にカーポートの設置工事をしています。
修理業者の探し方はこちらです ⏬
カーポート工事業者の選び方おすすめ3選👷【どこに頼むべきか教えます】
まとめ
記事のポイントをまとめます。
- カーポートの屋根タイプが分かる
- カーポートの使われる屋根材が分かる
- 台風対策になるカーポートの選び方が分かる
以上の3つです。
この記事では、カーポート屋根の形と屋根材の種類、台風対策まで解説しました。いかがだったでしょうか?
おすすめの屋根材はポリカーボネートで、強度があり明るいカーポート下が実現できておすすめです。台風の影響を受けやすい地域なら、強度のあるカーポートを選んだり、オプションをつけて対策しましょう。
台風や強風対策にも限度があります。
屋根パネルを外すのがいちばん効果的ですが、毎回やるには手間がかかります。
台風が来るたびに破損するような地域なら、カーポートの設置はあきらめたほうがいいかもしれません...
すぐ下の関連ページで「おしゃれなカーポート・カーポートの修理・カーポートで後悔しないためのヒント」を解説したページリンクを貼っておきます。
興味のある方はぜひご覧になってください😊
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以上、カーポートの屋根タイプは2種類&屋根材は5種類🚗【台風対策も解説します】…という話題でした。
更新:2024年07月04日|公開:2022年04月27日