南天の木は縁起が良い🌳【鬼門の玄関に吉!鉢植えなら移動しやすい】
【更新日】2024.07.01.
庭を美しく彩る木を選ぶことは、時に心配と不安を伴います。「どの木を選べばいいの?」と悩む人は多いものです。
そんな不安を解消するために、この記事では南天を庭木としての選択肢に挙げ、そのメリットと育て方を詳しく解説します。
読み進めることで、南天の魅力を再発見し、庭木としての価値が明確になります。もう何を植えるか、迷うことはなくなるでしょう😊

このページの内容

当社クローバーガーデンは、埼玉県で営業する「外構と庭工事の専門会社」です。年間60件ほどの工事を行い、今までたくさんのお客さまにご満足いただきました。
わたしたちは、施工とデザインにおいて高い専門知識と技術を持ち、お客さまの理想とする家づくりをお手伝いしています。家の外まわりならすべて工事でき、庭木の植栽や芝張りまで幅広く対応できる業者です。
南天の木とは?
南天の木とは、常緑低木樹で「難を転ずる」縁起木として有名な木のことです。
梅雨に花穂を伸ばして白い花を多数つけ、秋には果実が赤く熟します。その果実は正月飾りに利用され、日本らしい風情ある雰囲気をつくるのが特徴です。
- 【分類】常緑低木
- 【学名】Nandina domestica
- 【漢字】南天
- 【科名】メギ科
- 【属名】ナンテン属
- 【原産地】中国
庭木としては、鎌倉時代の歌人藤原定家の日記『明月記』に記載があります。栽培が最も盛んだった江戸時代には、園芸品種が多数作られました。
また、「果実は咳止め(南天のど飴)・葉は強壮薬」になったり、漢方薬として使えるのがメリットです。赤飯など食べ物の上に葉を添えて、毒消し代わりする習慣がいまでも残されています。
名前の由来は?【言い伝え】
「難を転じて福となす」の「難転」から、音が一緒なためナンテンという名前がつきました。
「難を転ずる」とは困難が転じて良くなるという意味で、ナンテンは昔から吉祥の縁起木として重宝されています。
花言葉はなに?
「深すぎる愛」「良い家庭」など良い意味があります。
【5つ】庭木×シンボルツリーにおすすめな理由 ⭐
ここからは、庭工事歴20年以上の現役プロが、南天の魅力をたっぷり解説していきます。
- 【低木で育てやすい】常緑で高さの低い庭木
- 【縁起が良い】鬼門の方角に植えると魔除けになる
- 【植える場所は玄関先】鉢植えなら移動しやすい
- 【種類が豊富】赤や白のかわいい実をつける
- 【枯れる心配が少ない】日陰にも強い丈夫な庭木
南天は日本の気候風土によく合う、育てやすい庭木です。
風水的にも効果があるので、興味があったらぜひ植えてみてください!
1.【低木で育てやすい】常緑で高さの低い庭木
- 常緑低木樹で育てやすい
- 白い小さい花を咲かせる
- 見頃の季節は秋~冬(紅葉する)
常緑低木樹で育てやすい
ナンテンは樹高1~3mほどの常緑低木樹です。
一般住宅では庭木や生け垣に使われ、玄関前に目隠し目的で植えることもあります。低木のシンボルツリーとして植えてもいいでしょう。
スレンダーな樹形がオシャレでカッコよく、厄除けを期待して玄関先や裏口に植えるのがポイントです。
- 【樹高】1~3m
- 【花色】白
- 【開花期】6〜7月
- 【果実色】赤、白
- 【果実熟期】10〜1月
- 【用途】シンボルツリー、庭木、生垣、鉢植え
ナンテンは昔から、和風の庭には欠かせない名脇役です。
ただ最近では洋風の庭にも植えることもあります。ナンテンのすらっとした樹形や紅葉が美しさは、洋風の庭にも相性が良いからです。
白い小さい花を咲かせる
梅雨時の6~7月に白い小花を咲かせます。
ナンテンは自家受粉するので、1本だけでも結実するのが特徴です。ただ、長雨の年は雨で花粉が流されるため、結実しにくくなるので注意しましょう。
見頃の季節は秋~冬(紅葉する)
ナンテンは、紅葉が長く楽しめる珍しい庭木です。
果実が熟するのと同時期の秋以降10〜1月ごろ、最も紅葉が美しい時期です。その後少しずつ春の葉っぱと入れ替わります。常緑樹なのに紅葉するのが珍しいですが、落葉樹のように葉っぱを全て落とすことはありません。
「ナンテンが紅葉しなかった...」ということも聞きますが、直射日光の当たる場所や日陰では上手に紅葉しません。半日陰に植え、寒風と霜が直接当たる場所に植えるときれいに紅葉します。
園芸品種「オタフクナンテン」は特に紅葉が美しい品種で、背が低く葉の幅が広めで丸みを帯びた樹形です。
2.【縁起が良い】鬼門の方角に植えると魔除けになる
ナンテンは昔から「吉祥の縁起木」として植えられてきました。
その名前も「難を転じて福となす」の「難転」からで、盗難除け・魔除け・火災除けの役目があります。
正月飾りにはナンテンの赤い実が使われていて、「難を転ずる」ので厄除けを意味しています。また、めでたい時に食べる赤飯の上にナンテンの葉を添えるのは、防腐目的つまり薬のような役割をしています。
お正月の縁起木で似たようなものに「マンリョウ(万両)とセンリョウ(千両)」があり、庭木としても人気です。
センリョウ×千両は実が美しい庭木🌳【風水で植える方角や育て方も解説します】
マンリョウ×万両は花と実が美しい庭木🌳【風水で植える方角-場所も解説します】
植える場所・方角はどこ?
風水の観点から考えると、「鬼門」の方角にナンテンを植えると大吉になります。
鬼門とは「鬼の通り道」で北東の方角のことで、裏鬼門とは鬼門と反対の方角(=南西)のことです。
上記の通り「難を転じて福となす」から、鬼門のある北東方向にナンテンを植えると良いと昔から言われています。
鬼門対策の詳細はこちらです⏬
風水で鬼門対策9つ👹【植えてはいけない木や置くと良いものなどを紹介】
3.【植える場所は玄関先】鉢植えなら移動しやすい
ナンテンは、玄関先や裏口に昔から植えられてきました。
しかし建物と敷地の関係で、どうしても日当たりの悪い場所(北側)に玄関を作る場合があります。そこで、もともと日陰に強いナンテンを植えると吉になるので、一石二鳥の頼もしい庭木です。
庭木として植えるスペースがないなら、鉢植えでも大丈夫!ナンテンは低木なので軽く、移動がかんたんにできます。
4.【種類が豊富】赤や白のかわいい実をつける
ナンテンの果実は秋以降10〜1月に熟し、赤や白色の果実がしだれるように円錐状に美しく結実します。
果実の直径は6~7mmほどで、パチンコ玉より少し小さいくらいです。漢方薬では咳止めに、正月飾りには厄除けとして使われます。野鳥が食べて種子を運ぶため、あちこちで野生化したナンテンが見られます。
個人的には赤い実のなるナンテンの方が好きです。白い実のなるシロミナンテンなどは、紅葉しないので注意してください。
ナンテンの木は種類が豊富!
たとえば、以下のような種類があります。
- 【シロミナンテン】果実が白色の品種
- 【キンシナンテン】矮性種で葉が糸のように細い品種
- 【ウルミナンテン】果実が淡紅~淡黄色でやや大きい品種
- 【オタフクナンテン】葉幅が広い矮性種で紅葉が美しい品種
- 【トワイライト】斑入り葉が美しい品種
植える場所が暗いなら、斑入り南天を植えれば明るくなりますよ!
5.【枯れる心配が少ない】日陰にも強い丈夫な庭木
なぜなら、日本は原産地のひとつなので、もともと日本の気候風土に合う性質を持っているからです。
日当たりの悪い場所でも育ち、冬の寒さにも負けません。病害虫にもかかりにくいので、初心者でも育てやすいです。
ただし、西日が当たるような場所には不向き!午前中に少し日が当たるような場所が、南天の好む環境です。
日陰に強い庭木はこちらです⏬
日陰でも育つ強い庭木おすすめ20選💪【日当たりが悪い屋外でも育つ植木です】
【剪定の仕方】最適な時期や切り戻しの方法
- 最適な剪定時期はいつ?
- 株立ちの自然樹形がおすすめ!
- 切り戻し剪定のポイント
- 花つきをよくする剪定方法
- 剪定だけしてくれる業者ってあるの?
最適な剪定時期はいつ?
剪定の基本は以下です。
- 【剪定の適期】2~3月、8月
- 【仕立て方】自然樹形、生け垣
ナンテンは樹高があまり高くならないので、毎年剪定する必要はありません。樹形が乱れてきたら、下記の方法で剪定を行いましょう。
株立ちの自然樹形がおすすめ!
ナンテンは幹から枝をほとんど出さない「単一性樹木」なので、地ぎわから生える幹の数をコントロールする剪定が一般的です。
手入れをしていないナンテンは、1株で100~200本立ちにもなってしまいます。1株を10~15本程度で維持していけば、自然樹形の美しい株立ちナンテンがつくれます。
自然樹形をつくる剪定方法とは?
ナンテンは、主枝がすべて株立ち状に直立した、自然樹形の美しい庭木です。
剪定のコツは、大きくなりすぎたナンテンの幹を切っていくこと。
勢いよく出るひこばえ(根元から生えてくる若芽)の中から、古くて枯れたものを地ぎわから切って株元を整理します。また、幹の途中から伸びている枝は、新しい枝を残し古い枝は切り取ります。
株元と株内部を剪定すると、株立ちの幹が見えるようになり、上部が透かされ風通りが良くなります。
切り戻し剪定のポイント
枝の切り方にはコツがあり、必ず枝の分岐点のすぐ上や節の上で切ります。
かなり低い位置で小枝も芽も出ていない場所で切っても、必ず萌芽してくるので大丈夫です。また、花芽は枝先につくので、先端を均一に切りそろえると花が咲かなくなります。
花後の果実は切らないこと!
花後の8月に剪定するときは、果実を切らないように注意しましょう。
この果実が晩秋の10月ごろから赤く色づきます。切ってしまうと実がならないので、注意しましょう!
花つきをよくする剪定方法
ナンテンは、生長が良すぎると花つきが悪くなります。
3~4年に1回、株の周囲30cmほどにスコップを差し込んで、根切りを行い生長を抑制しましょう。
【育て方のポイント】挿し木のやり方も紹介
- 知っておくべき南天の基本情報
- 植付け・移植(植え替え)
- 増やし方(挿し木と実生)
- 肥料のじょうずなやり方
- 病気・害虫の対策と薬剤
知っておくべき南天の基本情報
- 【植栽適地】本州、九州、四国
- 【成長速度】★★★ 速い
- 【日照】★★☆ 日なた~半日陰
- 【土壌の質】砂壌土
- 【土壌の乾湿】★★★ 湿りがち
- 【根の深さ】★☆☆ 浅い
- 【耐寒性】★★★ 強い
- 【耐暑性】★★★ 強い
- 【耐陰性】★★☆ 中間
植付け・移植(植え替え)
植えつけ適期は、3~4月、および9~10月です。
直射日光の当たらない場所を好み、半日陰でもよく育ちます。植え穴に腐葉土や堆肥をよく混ぜ、高めに植え付けるのがポイントです。
増やし方(挿し木と実生)
挿し木のポイント
挿し木の適期は6~8月ごろです。
前年に伸びた枝から勢いのあるものを選び、葉を数枚残し10cmくらいの長さに切り挿し穂を作ります。切り口は斜めにし、水を入れたコップに数時間つけ水あげします。これは発根を促す目的があります。
植木鉢に鹿沼土か赤玉土を入れ、挿し穂を半分ぐらいの深さまでさします。直射日光を避け、半日陰で管理しましょう。冬は霜の当たらない場所で管理します。
いったん根づけば非常に丈夫なので、植え放しでよく育ちます。
実生のポイント
実生(みしょう)とは、種子から苗木を育てることです。
12~2月によく熟した果実を採取します。果皮と果肉をとり除いて水洗いし、2~3月に浅鉢に赤玉土を入れて平らにし種をまきます。2mmほど覆土し水を与えておくと、30~60日で発芽します。用土を乾燥させると発芽しにくいので、軽くワラを敷いておくと良いでしょう。
ただし、実生は果実がなりにくくなるので、挿し木の方がおすすめです。
肥料のじょうずなやり方
1~2月に油かすと骨粉を等量混ぜたもの、9月に追肥として化成肥料を株元に施します。
実つきをよくするなら、肥料は控えめにしましょう。
病気・害虫の対策と薬剤
カイガラムシ、ハマキムシ、葉枯れ病がわずかに見られる程度です。
【おすすめ3種類】通販で買える南天の木
どんなナンテンを選んだらいいのか、まったくわからない...おすすめを教えてください!
それでは最後に、通販で買えるおすすめナンテンの商品を紹介します!
ナンテンの販売価格帯は¥2,000~20,000ぐらい(大きさによる)です。背の高さは0.5~2mほどで、小さい木は鉢植えに、大きい木はシンボルツリーとして使うことをオススメします。
植木を植えた経験がある方なら自分で植えるもよし、初心者なら植木だけ購入して業者に依頼してもよし。業者に依頼したら、その後の手入れの仕方もこっそり教えてもらいましょう。
1.赤南天
価格:¥2,000~
おすすめ度:5.0★★★★★
赤い実をつける「赤南天」で、ごく普通に見られる種類です。玄関前にシンボルツリーとして植え、大きく育てるのがいいでしょう。
2.オタフクナンテン
価格:¥2,000~
おすすめ度:4.0★★★★☆
オタフクナンテン(お多福南天)という、ナンテンの中でも秋の紅葉が美しい品種です。1本だけでなく、たくさん植えれば見事な紅葉が楽しめますよ!
3.斑入り南天
価格:¥2,000~
おすすめ度:4.0★★★★☆
斑入りとは、葉の縁に模様が入るカラーリーフのことです。
明るい雰囲気になるのがメリットで、暗い場所に植えると華やかになります。「トワイライト」という品種が有名です。
まとめ
この記事では、南天の木の特徴や育て方(剪定・挿し木など)、庭木におすすめの品種も紹介しました。いかがだったでしょうか?
南天を植えるのにおすすめなのは、鬼門の方角にある玄関です。昔から魔除けの効果があるという言い伝えがあるので、「ちょっと最近運気が悪いなぁ...」と思っている人はぜひ植えてみてください。
南天の木は低木なので、管理がしやすいです。
すらっとした樹形がオシャレで、和風の庭には欠かせない名脇役の庭木ですよ。
すぐ下の関連ページで「日陰でも育つ強い庭木・千両の木・万両の木」を解説したページリンクを貼っておきます。
興味のある方はぜひご覧になってください😊
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以上、南天の木は縁起が良い🌳【鬼門の玄関に吉!鉢植えなら移動しやすい】…という話題でした。
更新:2024年07月01日|公開:2022年11月24日