ポタジェガーデン×作り方のコツ10選🥕【レイアウトや枠作りも解説します】
【更新日】2024.07.03.
「庭で、野菜、ハーブ、果物なんかを育てたい!」と考えている人にとって、庭のスペースや環境に不安を感じることもあるでしょう。とくに都市部では、限られたスペースをどう活用するかが問題です。
しかし、ポタジェガーデンという選択肢があります。このガーデニングスタイルでは、限られたスペースでも効率的に美しく栽培することが可能です。実際に、オシャレなレイアウトや効果的な枠作りのテクニックが、初心者でもかんたんに学べます。
この記事では、ポタジェガーデンの魅力を最大限に活かす方法を紹介します。庭があなた自身の食材を提供する場所であるだけでなく、家族や訪問者を迎える美しい空間になることでしょう。読み進めて、自宅で実現可能なガーデニングプランを見つけてください😊
このページの内容
当社クローバーガーデンは、埼玉県で営業する「外構と庭工事の専門会社」です。年間60件ほどの工事を行い、今までたくさんのお客さまにご満足いただきました。
わたしたちは、施工とデザインにおいて高い専門知識と技術を持ち、お客さまの理想とする家づくりをお手伝いしています。家の外まわりならすべて工事でき、庭木の植栽や芝張りまで幅広く対応できる業者です。
ポタジェガーデンとは?【言葉の意味】
ポタジェガーデンとは、キッチンガーデンと同じ意味で使われるフランス語です。ポタジェ(Potager)あるいはジャルダン・ポタジェ(Jardin potager)。
キッチンガーデンとは、キッチン(台所)で使える食べ物を育てる庭のことです。最近は庭でガーデニングをする人が増えていて、当社でも庭工事はせず、整地だけ依頼されることもあります。
また、ただ栽培するだけでなく、見て楽しむ鑑賞目的もあり、人によって捉え方はさまざまです。
家庭菜園とは?
家庭菜園とは、野菜や果物を栽培する趣味のひとつです。
自宅の庭だけでなく、市民農園や区民農園など土地を借りて栽培したりもします。こちらは最近シニア層に人気で、コミュニケーションの場となってみんな楽しんでいるようです。
【コツ10選】ポタジェガーデンのおしゃれな作り方 ⭐
ここからは、庭工事歴20年以上の現役プロが、ポタジェガーデンを作るコツをアドバイスしていきます。
ポタジェガーデンの基本は、実用と鑑賞の両方を満たす庭にすることです。
まずは「やってはいけない 🙅 ポタジェガーデン」を解説し、そのあとにおしゃれな作り方を紹介していきます。
1.【注意】庭全体をポタジェガーデンにするのはNG!
なぜなら、 庭を鑑賞する楽しみがなくなってしまうから です。
せっかく一戸建て住宅を買っても、庭全体が菜園になってしまったら、リラックスできる環境がなくなってしまいます。また、趣味が行き過ぎると、夫婦げんかの原因にもなるでしょう。
庭の一部分にキッチンガーデンを作り、そのほかは芝生を敷いたりやウッドデッキを設置したりと、楽しめるガーデンにするのも大切です。
プロが施工したおしゃれな庭はこちら ⏬
おしゃれな庭デザイン100選【一軒家のシンプルなレイアウト例あり】
2.【デザイン】おしゃれなレイアウトのアイデアとは?
レイアウトのコツは、栽培エリアとは別に通路を確保すること。
上画像は、木枠で四角い栽培エリアをいくつも作り、その間に砂利敷きの通路を作ったポタジェガーデンです。
こうしておけば、通路から植物をかんたんに管理でき、足を土で汚さずに作業できます。植物はつるや茎を広く伸ばすので、通路はなるべく広く設計しましょう。
3.【枠作り】レイズベッドはDIYできる簡単な仕切り
レイズドベッドとは、おもに木枠を使って囲いを作り、その中で植物を育てる場所のことです。
作り方のポイントは、作った枠の中にまず砂利を入れ(水はけをよくするため)、その上に栽培土を入れて2層にすること。底に枠は必要ないです。
レイズベッドをいくつも作ることで、それぞれ違う野菜を育てることができるのがメリット。よく使われるガーデニング手法のひとつで、海外のポタジェガーデンではよく見られます。
4.【レンガ】庭に欠かせないおしゃれアイテム!
ガーデニングに欠かせないアイテムといえば、やっぱり「レンガ」です。
木枠や枕木で花壇を作るといずれ腐ってしまうので、レンガを使えば丈夫で長持ちするおしゃれな花壇が作れます。レンガはホームセンターでも購入可。
上画像のように仕切りだけなら、モルタルを使わずにDIYでもかんたんです。レンガを2段3段と積み上げる高さのある花壇は、モルタルが必要になり、DIY初心者にはややハードルが高くなります。
DIYで花壇を作る方法はこちら ⏬
花壇を作るコツ9選🌻【おしゃれなレイアウト例を見てDIYの参考にしよう!】
5.【プランター栽培】狭い庭でも手軽に始められる
広い庭がなくても、ポタジェガーデンは作れるので安心してください。
プランター栽培ならかんたんに始められ、狭い場所でも効率よく作物が育てられます。また移動も楽にできるので、日当たりの良い場所へ移すことも可能です。
多くの野菜はコンテナ栽培できますが、短期間で収穫できて、根を広く張らない野菜がおすすめです。難易度別のおすすめ野菜は以下となります。
初級 | 中級 | 上級 |
---|---|---|
インゲンマメ・パセリ・ミニトマト・ニンニク・チンゲンサイ | 枝豆・オクラ・キュウリ・ブロッコリー・タマネギ | スイカ・トマト・ダイコン・ニンジン・ミツバ |
参考にどうぞ!
6.【コンパニオンプランツ】味が良くなる+虫除け効果
コンパニオンプランツとは、植物同士をいっしょに栽培することで、味が良くなったり病害虫の被害が減ったりする、植物の相互関係のことです。「共生植物」とも呼ばれます。
いっしょに植えると良い組み合わせは以下です。
育てる野菜 | 組み合わせる野菜 | 効果・作用 |
---|---|---|
トマト | バジル | よく育ち味が良くなる |
ナス | ニラ | 栄養状態が良くなる |
キュウリ | ネギ | 連作障害を防ぐ |
ブロッコリー | パセリ | 害虫を防ぐ |
ニンジン | チャイブ | よく育ち害虫を防ぐ |
コンパニオンプランツにおすすめなのはネギ属の野菜で、とくに長ネギやニラがよく使われます。また、強い匂いで虫よけ効果がある「ハーブ類」もおすすめです。
7.【連作障害】発生しないように輪作年数をチェック
連作障害とは、同じ野菜を同じ場所で作ると、うまく育たなくなることです。
これは、同じ野菜を好む病害虫がついたり、根からの分泌物が生長を阻害するのが原因となっています。
そこで、連作障害が発生しないようにするには、その野菜にあった輪作年月を知って、年数をあけてから再び栽培することです。
年数と野菜の種類は以下。
輪作年数 | 野菜の種類 |
---|---|
1年 | ほうれん草・インゲンマメ・モロヘイヤ |
2年 | キュウリ・ブロッコリー・パセリ |
3年 | トマト・ピーマン・ナス |
4~5年 | さやえんどう・スイカ |
野菜によって色々です。栽培プランは1年単位でなく、数年単位で計画するのがいいでしょう。
また、堆肥を使って有機物を補い、農薬で病害虫を駆除したりと、基本的な栽培知識は覚えておいたほうが役立ちます。
8.【野菜5選】ぜひ植えて欲しいおすすめの野菜
紹介する5つの野菜は、ポタジェガーデン初心者でも栽培しやすい種類です。
まずは、この5つから挑戦してみましょう!
【トマト】ミニトマトなら初心者でもかんたん!
種まき:2~3月
苗植え:5月
収穫:7~8月
真っ赤でみずみずしいトマトは、とってもおいしいです!
大きな実になる品種は栽培がむずかしいので、初心者ならミニトマトを栽培しましょう。トマトの実は重いので、しっかり支柱に苗をはわせるのが栽培のコツです。
また、ハーブのバジルをいっしょに植えると、よく育ち味も良くなります。栄養素はビタミンAとC、ミネラルが豊富です。
【ナス】料理しやすい野菜
種まき:3月
苗植え:5月
収穫:6~10月
ナスは似てよし、揚げてよし、焼いてよし、と料理しやすい野菜です。
夏の暑い時期でも元気に育ち、手入れはあまり必要ありません。実と同じ、紫色の花が咲きます。
実を大きく育てると株の勢いがなくなり、収量が減るので注意しましょう。栄養素は、ビタミンとミネラルが豊富です。
【キュウリ】夏の定番野菜!
種まき:4~6月
収穫:7~9月
きゅうりは夏の定番野菜で、新鮮なものを生でかぶりつくのがおいしい食べ方です。
黄色い鮮やかな花が咲いてから、1週間ぐらいしたら収穫できます。最初の実を小さいうちに収穫すると、株が勢いよく伸びるようになるので、その後になった普通サイズの実を収穫するようにしましょう。
栄養素は、カロテンやカリウムが豊富です。
【インゲンマメ】初心者向きの野菜
種まき:4~6月
収穫:7~8月
インゲン豆は、初心者にも栽培しやすい野菜です。
つるありとつるなし品種があり、つるなし品種(サクサク王子やテンダーグリーンなど)の方が作りやすいでしょう。つるあり品種(アーリーグリーンやマンズナル)はつるの手間がかかりますが、つるなしより収穫量が多いのが特徴です。
また、つるなしはツルが伸びないので、コンテナでも栽培できます。栄養素は、カルシウム・タンパク質・ビタミンAが豊富です。
【ゴーヤ】緑のカーテンを作ろう!
種まき:5月
苗植え:6月
収穫:7~8月
ゴーヤは沖縄を代表する野菜で、独特の苦味と歯ごたえが特徴です。
支柱やフェンスにからませて栽培します。またゴーヤで緑のカーテンを作り、夏の強い日差しをさえぎる目的で植えるのもいいでしょう。
わたしの母は乾燥させたゴーヤを使い、ゴーヤ茶を作っていつも飲んでいます。栄養素は、ビタミンC・カロテン・ミネラルが豊富です。
9.【ハーブ5選】ぜひ植えて欲しいおすすめのハーブ
ハーブ類は野菜に比べると、一般的に寒さと病害虫に強く、ポタジェガーデン初心者にも育てやすいです。
ぜひ野菜といっしょに植えてみましょう!
【バジル】ハーブの王様!
さわやかな香りを持つバジルは、どんな料理にも合わせやすいハーブです。
日当たりと水はけが良い場所ならよく育ちます。ハーブ類の中では水を好むので、土が乾いたら水をたっぷりあげましょう。病害虫は少ないですが、ヨウトウムシやダニがたまに発生するぐらいです。
バジルには「腹痛や頭痛の緩和・便秘解消」などの効果が期待できます。
【タイム】強い芳香があるハーブ
タイムは独特の芳香とスパイシーなほろ苦さが特徴のハーブです(小さな花が咲く)。
肉や魚料理の臭みを消すのによく使われ、魚との相性の良さから「魚のハーブ」とも呼ばれています。頭痛緩和・抗菌作用・貧血予防に効果があるようです。
風通しの良い場所に植え、やや乾燥気味に育てましょう。デメリットは成長速度が早いことで、伸びすぎると香りが強くなり食用には適さなくなります。
【セージ】長寿をもたらすハーブ
セージは昔から免疫力を高める薬草、肉のくさみを消す香辛料として使われてきました。
やや乾燥気味の育てるのが良く、土の表面が乾いたらたっぷり水やりしましょう。風通しが悪いと、アブラムシやハダニなどが発生します。
抗菌作用・消化促進などの効果が期待できるようです。ハーブティーを作って飲むのがおすすめですよ!
【ローズマリー】何にでも使える万能ハーブ!
ローズマリーは「薬用・美容・香りづけ」と、なんにでも使える万能ハーブです。
日当たりが良く、やや乾燥気味の場所に植えましょう。一度植えれば2年目からは大株になり、ほぼ年中収穫できるようになるのが大きなメリットです。
殺菌・血行刺激・抗酸化の効果が期待できます。また強い香りは、脳の働きを活発にするようです。
【イタリアンパセリ】栄養価の高いハーブ
イタリアンパセリは、味にクセがなく幅広い料理に使えるのが特徴です。
イタリアンパセリはとくに丈夫なハーブで、長い期間収穫を楽しむことができます。半日影で育て、大きくなってきたら、葉っぱの上のほうから摘み取りましょう。一度たくさん収穫しないことが大事です。
解毒作用・動脈硬化予防・消化促進などの効果が期待できます。
もっといろんなハーブが見たいですか?
ここで紹介したハーブ5種類以外にも、初心者向けのハーブはいっぱいあります。
おすすめハーブ20種類をまとめた記事もありますので、興味があったらぜひご覧ください⏬
料理に使えるハーブおすすめ20種類🌿【育て方・庭栽培のコツも解説します】
10.【果樹3選】ぜひ植えて欲しいおすすめの果樹
野菜だけでなく、果樹にも挑戦してみませんか?
ここでは、初心者でも育てやすい果樹を3つだけ紹介します。
【ブルーベリー】見て美しく食べておいしい果樹
落葉低木樹のブルーベリーは北米原産で、狭い庭や鉢植えでも楽しめるため、とても人気のある家庭果樹のひとつです。
ブルーベリーは酸性土壌を好むため、火山灰由来の酸性土壌の多い日本では栽培が適しています。品種によって立ち性と横張り性があるので、コンパクトに維持したい場合は横張り性品種を選び、鉢仕立てに楽しむのが良いでしょう。
栄養効果が高く、たとえば「目の疲れを取る(多量のアントシアニン)・食物繊維が豊富でおなかスッキリ・高血圧を予防などの効果が期待できます。
ブルーベリーの詳細はこちら ⏬
ブルーベリーはおすすめ庭木で栽培が簡単🌳【育て方や剪定のコツも解説します】
【ラズベリー】甘酸っぱくておいしい果実
ラズベリーは、フェンスや支柱にからませて楽しむ果樹です。
最大の魅力は生で食べられる果実が収穫できることで、最近では多くの人が家庭果樹として植えています。大きくなっても1.5mほどの低木樹なので、狭い庭にも植えられるメリットがあり、鉢植えでもコンパクトに維持できるおすすめの果樹です。
栄養素が高いのも魅力で、ポリフェノール・ビタミンC(22mg/可食部100g当たり)・ビタミンE(4.4mg)・食物繊維(4.7g)が豊富で、健康に良い影響をもたらすと考えられます。
ラズベリーの詳細はこちら ⏬
ラズベリー栽培-育て方のコツ🌳【一緒に植えてはいけない種類は何?】
【レモン】シンボルツリーとしても人気!
常緑低木樹のレモンの原産地は「インドのヒマラヤ山麓」で、かなり古い時代から栽培されています。
近年の温暖化の影響で栽培範囲を広げ、冬が寒い地域に住む人には憧れの果樹だったこともあり、急速に広い範囲で植えられるようになりました。特にレモンは最近シンボルツリーとして人気が出てきました。
自家結実性のある樹木で、1本でも実がなり受粉樹は不要です。11~12月ごろに黄色く熟す果実は、香りが良くビタミンCなどの栄養素がたっぷり!
レモンの詳細はこちら ⏬
レモンの木は常緑シンボルツリー🍋【ほったらかしOK?育て方のコツも解説】
もっと実のなる木を見たいですか?
ここではキッチンガーデンに植えて欲しい果樹3種類だけ紹介しましたが、実のなる木はまだまだいっぱいあります。
シンボルツリーや庭木として使える果樹もあるので、興味があったら以下のページを参照してください⏬
実のなる木おすすめ20選🍒【庭木12種類+果樹8種類の一覧リストです】
まとめ
この記事では、ポタジェガーデンの作り方を紹介しました。いかがだったでしょうか?
本格的な家庭菜園をする庭をつくるのではなく、見てリラックスできるようポタジェガーデンは庭の一部だけにしましょう。そうしないと庭が煩雑になり、子どもを遊ばせるのもむずかしくなってしまいます。
ポタジェガーデンでは、子どもと一緒に野菜などを育てるのがおすすめです。
収穫した新鮮な野菜を食卓にのせ、家族でその野菜を話題にしながら楽しんでください。
すぐ下の関連ページで「庭づくりのコツ・花壇の作り方・BBQのできる庭」を解説したページリンクを貼っておきます。
興味のある方はぜひご覧になってください😊
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以上、ポタジェガーデン×作り方のコツ10選🥕【レイアウトや枠作りも解説します】…という話題でした。
更新:2024年07月03日|公開:2023年07月02日